渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】まんがタイムきらら -2024年2月号-

 

昨年はなかなかメディア展開絡みで新たな動きが無かったきらら界隈であるが、創刊21年目へと突入して果たしてこの先どのような展開を仕掛けてくる事になるかは気になるところである。一にも二にもきららそのものがこの先も続く事は重要であるけれども、それに加えて如何によりきららというものを読者としても広げていけるのか。いろいろと模索の日々は続いていきそうである。

という事で今年もこれまで通り主観と偏見で身勝手に語りながら、なるべく発売日から遅延なく感想記事を更新できるように善処していくので宜しく御願いします。まぁそういってる傍から更新がきららMAXの発売日前日になってしまってるのだが…。

 

※1/19:追記

 

⇩過去の感想記事⇩

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

今月号情報

2024年1月9日発売
価格:470円(税込)

◎表紙・巻頭カラー

千種みのり「好都合セミフレンド」

大熊らすこ「星屑テレパス」※次号休載
篤見唯子「スロウスタート」
三上小又「ゆゆ式」

◎センターカラー

あきらんぬ「キミはあくまでも。」

さのださだ「ばくちぬぎ!」
西畑けい「きもちわるいから君がすき」
むつをむつ・蒼井ゆん「異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~」

◎センターカラー

若鶏にこみ「かみねぐしまい」

北斗すい「ちみどろアイスクリーム」
わらびもちきなこ「しあわせ鳥見んぐ」
ルッチーフ 「ほうかごバスケット」

◎センターカラー

檜山ユキ 「妄想アカデミズム」

ひさまくまこ「一畳間まんきつ暮らし!」※次号休載
絵井みぃ 「はじまりの剣は抜けない」
ミナミト「ほぐして、癒衣さん。」

◎センターカラー

春日沙生「おねロリキャバクラ」※次号休載

sasa熊「ほしのおにわ」
いいはす 「いそうろう魔法少女メイ」
蚕二号 「軽い気持ちで悪の花」
おにぎりパクパク「のうのうヌォ~」
和里「ショコラ・スウィート」
ヤマトバンビーズ「クロミちゃんがやってきた!」

◎リレーエッセイ My Private D☆V

まめ猫

◎休載

かきふらい「けいおん!Shuffle」※次回4月号掲載
異識「あっちこっち」

予てから無印はゲスト作品の掲載数が多いと思っていたが、今月号が7本掲載というのは多過ぎではないだろうか。参考までに先月号は6本、23年11月号は7本、10月号は5本、9月号は4本。昨年秋頃から増加気味な気がしなくもないが、この中から新たに連載昇格する作品は出てくるだろうか…。

 

連載作品感想

好都合セミフレンド [#12]
《千種みのり》

前回その場の勢いでルカにキスをしてしまった事を滅茶苦茶に気にして引き摺るすうなであったが、そんな事になって恥ずか死するくらいなら何故にやったんだと思わなくもない。まぁ場に流されてなければ陰キャになんてなって無いのかもしれないけれども。
そんな昨日の今日で気まずさを感じながらもルカに対して他の人とは違う想いを自覚しはじめているすうなだが、果たしてこの先どこまでルカの奥深くまで入る事ができるだろうか。それは大抵すうなに振り回されているルカも同様であるが、あとは両人がどれだけ歩み寄る気があるか次第では無いかと思う。そうすればセミなフレンドではなく真の意味でセ〇レになれる、かもしれない…。
それにしてもなんか琥珀って凄く不憫なキャラだなって感じる。恥ずかし悶えるすうなの奇行はガンスルーされたのにそんなすうなに声をかけたら自分だけ注意されたり、すうなもルカも言葉足らずな所為でふたりの間に起きた事をあらぬ認識で捉えたりと、いろいろ残念だなという気がする。

第1巻は発売中!

そして昨年末に発売されて早くも重版出来との事[*1]。千種先生のネームバリュー効果も大きそうであるが、これだけ早い時期に重版がかかれば何か大きな動きにも期待したいところである。

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星屑テレパス [#48]
《大熊らすこ》

飛ばされたモデルロケットの回収をしに来ただけなのに、海果にとってはとんでもない事になったラップバトルへの参戦。回を追う毎に段々と強くなっているとはいえ流石に海果には荷が重過ぎたが、遥乃の助太刀でなんとか回収してついでに、なんか知らんが中の人の私情挟みまくりで因縁をつけられたフジノウサギを完封するに至った。頼り頼られなところが活きたというところもあるし、ポエマー遥乃の本領発揮というのも大きかったのではないだろうか。
元々は相反する想いで宇宙に憧れ目指そうとしていた海果からはじまった話であるが、そんな海果も誰かの憧れになって、それでも未だ未だ先を目指そうと進む姿は、本当に強くなったなと改めて感じさせる。実際に藤野岬に入るかどうかは未だ分からないが、どっちにしても愛が進学する頃にはまた更に強くなっているであろう海果にも期待したいものである。

今回の文化祭展示を見に来た人の寄せ書きノートから[*2]デリカシーや遠慮が無い事で御馴染みの木梨も来ていた事が確認できるが、書き残した内容から根は決して悪い訳ではなく素直な良い娘なだけなんだと思う、その素直さが火の玉ストレート過ぎるのが大問題なだけで…。
そして”名無しの父"のペンネームで書いたのは瞬の父と見て間違いないであろう。3巻描き下ろしでの置き書きと不器用さを感じる口調や筆跡が似ているように感じるし、瞬の空回るくらいの不器用さはしっかりと父譲りなんだなと思う。
そんな瞬はこの文化祭編で徹底的に尊厳を破壊されまくってしまったが、アニメ放送前に「悪い宇宙事編は一体どう着地するんだ」と思っていたら、23年12月号の特別編を挟んで文化祭編がこんなにも真逆の展開になるとは一体誰が想像できただろうか。

 

スロウスタート [#139]
《篤見唯子》

前回ふとトラウマスイッチが入った大会に積もっているものはそう直ぐに融雪できるものでは無いが、欲も悪くもこれまで積み重ねてきて繋いできたものというのは必ず帰ってくるものなのかなって思う。だから花名だけでなく冠も栄依子も創もなんとかしてあげたいって思った訳だし、そういうところはなんだか先述した星屑テレパスでの慧の発言とも共通するのかなと思う[*3]。劇中の時間経過が本当にスローペースなこの作品であるが、周りに想いを連鎖しながら時間をかけて大会に積もるものもゆっくりと融雪していく事を願いたいものである。
ところでたまてが提唱した「メインヒロインは明るめのコートを着ない」説というのは[*4]実際のところどうなのだろうか。あとそのイメージでの中での志温はやたらにクソデカ過ぎではないだろうか…。

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ゆゆ式 
《三上小又》

なんだか朝からよくないと感じる唯であったが、ゆずこと縁とどこまでもしょうもなくくだらない事をしているのが、いつもの3人であれこれしているのが一番効くのかなって感じるし、それはきっと唯だけでなくゆずこと縁も同様なんだと思う。まぁ本当に3人でやっている事はどこまでもしょうもなくくだらないものばかりだけれども…。
それにしても外出先でのやりとりから櫟井宅に戻るまでの間と[*5]、ポイントの話から市の逆襲の話になるまでの間で[*6]一体どんなやりとりがあったのか。ゆゆ式って結構こういう間やそれ以前にどんな事があったのかが描かれていない事が多い気がするから[*7]、くだらなさやしょうもなさに何があったか分からない謎な感じも加えて独特な雰囲気をつくっているのかなって思う。

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キミはあくまでも。 [番外編]
《あきらんぬ》

普段はヴェネルを巡っていろいろと争っている、いや争いにすらなっていないような気がしなくもないエクールカとマーシャであるが、今回はふたりでヴェネルに贈る栞づくりで共同作業をする事に。普段は全然いいところのないマーシャであるが、以前の話で何も状況を知らないなりに気を遣って海に誘ったり、今回は手先の器用さをみせたりと、決して単なるポンコツでは無いのだなと感じさせる。そんなポンコツなりにヴェネルを想い行動する姿を羨ましいと思うエクールカであるが、仮に人であってもこんな真っ直ぐな性格にはなれていないと感じるところになんだか面倒臭さを感じなくもない。ともかくエクールカが抱える想いがどうか報われて欲しいとは思うところであるが、本当この先いろいろとどうなっていく事だろうか。

第1巻は1/26発売!

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ばくちぬぎ! [#3]
《さのださだ》

部室に来たら丁度着替え中だったクラスメイトの富井と牧野と遭遇し、更には未だ右も左も分からない状態で賭博部のマナーを羞恥で教え込ませようとされたり、今回のミクルも大分災難だったなって気がする。まぁ全裸にさせたい欲で空回り気味だった牧野が大体悪いっちゃ悪いのだが、部のマナーに慣れていくのも女性の脱衣に慣れていくのもミクルにとってはなかなかに大変そうである。とはいえ脱がせたいが為にイカサマをする牧野もそれに買収される富井も、更には現行犯で捕らえたのをいい事にふたりを自身の計画に加担させる幻も、前回出てきた部長も含めてなかなかにやべーやつら揃いだなというところである。そんな環境に身を置く事となったミクルであるが、いまは未だまともな常識人でもこの先どうなっていく事だろうか。てかこんなんで本当に幻の下着を奪回できるのだろうか…。

 

きもちわるいから君がすき [#23]
《西畑けい》

長くなったので折り畳みます
▼▼CLICK▼▼

自分は元ネタとなった作品の事はタイトルしか知らないのだが、某有名少年漫画での台詞みたいな事を言う解説の西宮透さんは一体何なんだ、きもちわるい行動をする依子に詳しい専門家みたいなポジションになっていたけれども、それでいいのか透よ。まぁ透らしいっちゃそうかもしれないけれども…。

まぁそれはそれとして今回の23話を読み終えた後に込み上げてきた想いは…

 

司アァァァァァァ!!!
芦屋アアアァァァッ!!!!!
ウオオォォァァァッッッ!!!!!!!!

 

依子が教室という衆人環視の中で誰にも悟られずなんの躊躇いも無く司の使用済みスプーンを回収する離れ業ができるまでに成長していた一方で[*8]、21話で依子と間接キスをした事にすっかり浮かれ切っていた司は依子の使用済みストローを回収するかどうかで葛藤するという躊躇いを起こしたのは、なんだか対照的だなと感じる[*9]。しかもそうやって躊躇っているうちに何も知らない透やラブ同盟の霧乃に想い人である依子、その他クラスメイトに目撃された方が未だ良かったのかもしれない。よりにもよって絶対生徒修正するウーマン芦屋に目撃されたのは最悪中の最悪であった。
少し前まで本当に司の事がすきなのかと思い悩んでいた時期を経て更にその想いを強くして離れ業でスプーンを回収した依子に対して、間接キスで浮かれフルーツポンチ状態になっていてストローを回収するかアレコレ躊躇っていた末に目撃された司はきもちわるい人間トーシローもいいところであろう。ここは歴戦の猛者である依子と一兵卒ですらない司の差が如実に表れたのかもしれない。
芦屋は透のことがすきだから自分色に修正したいのかと思っていたが、今回の行動を見るに透でも司でも誰でも関係なく所謂模範的生徒という枠にはめたい女なのではないかという気もする。まぁ実際に透の事がすきなのかもしれないし、司の事もたまたま目についたから修正しようと思っただけかもしれないが、どうであれ芦屋に想いがあっさり露見されるくらいに司のきもちわるい行動はザコレベルという事だったのかもしれない。
恐らく芦屋は模範的という枠から少しでも外れた生徒を見つければすぐにでも修正しようとかかってくるのではないかと自分は思っているが、やはり依子と霧乃にとっての強敵となりそうであるし、すきになったありのままの想い人を守れるかの戦いとなりそうである。次回以降も芦屋の修正力に戦々恐々とする事になりそうだが、司は、透は、ラブ同盟のふたりはどう対抗していくだろうか。

第2巻は発売中!

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異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~ [#3]
《むつをむつ・蒼井ゆん》

どう足掻いても魔王の業からは逃れられない乃々、部下共に鍛錬をさせたり休養を取らせたりして打倒シエル計画をのらりくらりと先延ばしにしようとするも、部下共が戦意に溢れている所為でシエルに害が及ばなくてもどこかへと必ず人間には害が及ぶ事は避けられない。結局チート能力を誇示しつつなるべく人間に害が出ないようにしなければいけないという、全く以って楽ではない乃々の魔王プレイの苦悩はこの先も更に増していきそうである。それにしても部下共が戦意に溢れているのは決して悪い事では無いのだが、乃々の話を聞いているようで全然真意を汲み取れていないのが残念なところだろうか、まぁ仮に汲み取れてもそんな事が知れたら即死一直線だろうけれども。
あと乃々がゲームのシェルに惚れ込んだ切っ掛けも語られたが、なんというか動機が不純というか、虚弱な事情を知りながら鬼畜レベル上げをするとかなんたる所業だろうか。そういうところに魔王の鱗片が見えたりは、したりするだろうか…。

 

かみねぐしまい [#10]
《若鶏にこみ》

前回まえなが田端経由で社長の願いを聞き出そうとしたのに対して、今回ツギノは願いについて詳しく知ろうと直接神母から聞き出そうとする。曰く自分の為に力を使わない事誰の為にどういう風に行使するかよく見て知って考える事。結局地上に送り出した時と同じ事の繰り返しとなったが、改めて釘を刺すという事はそれ程に重要で、単に願いを叶えるという行為だけでは意味をなさないという事であろう。なんでも願いが叶うというのはとても魅力的であるが、その力を悪用しようとする人も、逆にそんな奇跡なんかはクソッタレという人もいるだろうから、冒頭で神が想像していたようなイメージを脱せない限りは[*10]未だ未だガキという事なのかもしれない。
そしてツギノがついた見当、社長が願ったであろう事と榊家の事実、榊ツギノは榊あやの娘でも榊まえなの姉でもない事。そんな事実が露見するなら、まえなにこんな事が知られるなら、それくらいならこの事実は必ず隠蔽しきる。直接の関係がないとはいえ、尚且つまえなの事が心底嫌いとはいえ、知られるくらいなら知らないままでいたいという行動はしっかりと社長の娘だなと感じるし、何だかんだ言いながらまえなの事は嫌いじゃ無いのかなと感じさせる。
そのうえでツギノが願ったのは、神の速やかな帰還。8話[*11]で社長の願いをうっかり言いかけた事からいまのままではこの事実を隠蔽する事は厳しい。ならば露見しかねない不安要素を排除すればツギノはまえなにこの事実を知られる事は無く、神も役目を果たして展開に戻れるというwin-winな願いではある。とはいえ仮に受理可能な願いだとしても。神が姉妹の区別が全然ついていない状況では「よく知って考える事」という条件は満たさないし、まえなの願いを聞かずに叶えるのもやはり条件に抵触する。これまで好感度をあげようとアレコレ懐柔してきたものの、そもそもがこんな状態では叶えられる願いも叶えらえるとは思えない。
ツギノの願いを叶えるにはまえなの願いも聞いたうえで、より深くツギノとまえなの事や榊家の事を見て知っていく事、そのうえで誰の願いが真に叶えるに値するかを考える事、そういうひとつひとつの積み重ねが重要になっていくのではないかと自分は思う。1巻範囲も終盤へと入ってきて、果たしてそれぞれがどんな願いを求めるのか、そのうえでどう神が見定めるか。次回以降も重要な展開が続きそうである。

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ちみどろアイスクリーム [#11]
《北斗すい》

体育祭を控えてそれぞれ担当の係に分かれて準備に取り掛かる事になったが、その中で日向はようやく他の人とも関係が広がっていく。その切っ掛けは日向にとってはとんだ間抜けなものであっただろうが、それでも双方共に距離が近付いたのは良い事なんだろうとは思う。
一方そんな様子を見て偲音は日向への想いを拗らせて面倒を起こしそうな予感しかしないが、この体育祭イベントは偲音と日向それぞれの想いが試される事になりそうである。
あと先月号でも言ったけれども寧々はいろいろと自重してくれ、お前が良くても周りはとんだ大惨事にしか映らないからなそれは。

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しあわせ鳥見んぐ [#37]
《わらびもちきなこ》

あのひなが早朝から起きているというのは本当異常ともいえる事だろうが、ついこんな時間に眼が冴えるくらいにいろんな事が気になって仕方なかったのであろう。そんな珍事からはじまった蔵王遠征2日目であるが、早朝から起きていた分の得は十分に取れたのではと感じる。一番はすずが執念で粘りかったところが大きいだろうが、それと同じくらいにひなが珍事を起こしたのも大きいだろうし、なんだか結果的には怪我の功名というところなのだろうか。
托卵という生存戦略はなんか物凄くエグい行為だなと感じるところであるが[*12]、知っていないだけで生物というのはいろんな生存戦略を持っていて、きっとそれは人も同じであろう。そんなところからひなが何か先へ進む手掛かりを掴めればなと思うところだが、どんな生存戦略を見出す事になるだろうか。

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※1/19追記

『しあわせ鳥見んぐ』も第1巻が重版が決まったとの事[*13]、恐らく春~初夏頃になるであろう第3巻の発売に向けて期待が持てる発表ではないだろうか。

 

ほうかごバスケット [#3]
《ルッチーフ》

転校初日の緊張もあって別人かとけいが感じるくらいにキャラが違うつばさだったが、結局今回もけいがそんなつばさに振り回される格好に。やっぱり何かひとつにのめり込めるような燃えるものが見えてこないけいであったが、それでもつばさがどんなものを見て感じようとしているのかは確かに伝わったし、けいの中で何かが変わり始めているのかなと感じる。行動を起こした先に本当に意味があるのか、先が見えない事を続けても何も変わらない事なんて沢山あるだろうが、それでも行動を起こす事自体に何か意味があるのではないだろうか。
そんなこんなでつばさと共にバスケットをやってみようかという気になったけいであったが、そんな気になった矢先から前途多難そうで、この僅かに燃え始めた気持ちをどうぶつけていく事になるだろうか。

 

妄想アカデミズム [#17]
《檜山ユキ》

世間が受験シーズン真っ只中へと突入していく最中でこんな話をやるのもなんか畜生だなって思わなくもないが、その場の勢いでキスした事からはじまったこの面倒な事態はひとまず収まるところに収まったというところだろうか。とはいえ肝心の好きという想いを伝えるのは先延ばしにされたものの、それでも未春にとっては俄然来年東大に入るという想いを強くしただろうから、それを成就させる為にもより一層勉学に励んで欲しいものである。一方莉子もとても人前で言えるようなものでは無いものの東大を目指す動機を見出したし、より未春とふたりで東大に行くという思いを強くしたと感じる。
という事で第一部完と言いたくなるよう今回の話であったが、果たして来年の受験シーズンに向けてどれだけ学力を伸ばしていける事か、そしてここ最近出番が無かった妄想もどれだけ加速していく事になるのか、改めてふたりの戦いが始まっていく…。

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おねロリキャバクラ [#23]
《春日沙生》

前回楓から手紙で想いを伝えられたからその分を返したいというのもあって、普段参加しない菓子イベントに出る事にした凛であったが、やった事の無い菓子づくりに大分苦戦して不格好なものにはなったけれども、それでもその想いは楓に伝わったのかな、と思う。まぁそんな事に関係無く凛から貰ったものならどんなものでも楓は喜びそうだけれども。
一方で凛と同様にイベント初参加だったみゆりはなかなかの手際の良さをみせたが、この才はもっと伸ばしていった方がいいのではないだろうか。

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ゲスト作品感想

はじまりの剣は抜けない 
《絵井みぃ》

以前ヒスイがつくりあげた伝説は街の中だけに留まらずに轟いていて、なんかこういうところに現代のインターネット文明の恐ろしさを感じなくもない。そんなこれ以上街に留まっていたら爆裂四散しかねないヒスイを見かねて咲が提案したのは、ちょっと遠くの街へ遊びに行くという名のささやかな駆け落ち。黒歴史を量産しまくっていた頃の事は全く分からなくても、精霊虹彩のカナリアの頃といまの和楽ひすとは違っていても、これまでの様々な積み重ねの上にいまがある。いまのヒスイが明確にはは分からなくても、咲とは普通では留まらない関係である事も、本当はただ単にヒスイとふたりきりでいる事が楽しく無いと思っている事も、なんとなくではあるけれども分かってしまう。そんな様々な積み重ねの末に形作づられた伝説とこの関係であるが、普通ではない環境の中でどう生きて行く事になるだろうか。

 

ほしのおにわ 
《sasa熊》

リリィを追いかけてきたラルは以前リリィに救われた恩だけではない想いの重さを感じるが、そんなラルから告げられる奇跡を起こした代価。確かにリリィが保身の為に犯した禁忌であるが、それを知っていようがいまいが自らの保身もミライを助けたいという思いもどっちも本物なのは確かであろう。ミライが床に伏す中でこの状況から解放されたいという思いも救われて良かったという思いもそうであるし、ラルのリリィへの想いも同様にそうである。誰かを想う気持ち、その為に起こす行動、それを向ける相手の想い、その全ては綺麗に噛み合うなんて事は殆ど無く、一切の悪意が無く起こした善意というものは実際には全く相手の為になってないかもしれない。救いたいものを救えず、救われたいのに救われない、そんなクソッタレな世界と理の中で果たしてどう奇跡を叶える事になるだろうか。

 

いそうろう魔法少女メイ 
《いいはす》

自ら建てたフラグを速攻で回収した千織の前に現れたのは、カネに飢えて助ける対価に法外な代金を要求してくる魔法少女のメイ。確かに万物はカネ次第というのは資本主義の原則であり現代社会の常識であるが、とはいえ価格設定がとてつもなくどうかしてるし、そんなだから定住先が無いまでに金欠苦になっているのではないだろうかって気がする。ひとまずはゴリ押し気味に家賃という形で支払う条件を飲ませてこの場は乗り切ったものの、どこか抜けてそうな千織とカネの亡者メイの共同生活はどうなる事か。

 

軽い気持ちで悪の花 
《蚕二号》

何の疑念も持たず運びの闇バイトに加担した陽廻は案の定運んだ先で消されかけるも、裏稼業をしているコードネーム南国とロリコもとい日廻の知り合いである呉に助けられる。ここで会ったのも何かの縁と勧誘をされて裏稼業へと踏み入れた日廻の普通ではなくなった日々はどうなる事か…。
まぁ確かに日廻の日々は普通では無いものとなったが、初めて手にしたハンドガンで何の躊躇いもなくハイは感じで乱射したり[*14]、こんな目に遭った後でも尚ありもしない報酬を欲したりクスリに興味を示す仕草をしたりと[*15]、どうやら裏社会に関わる以前から日廻は普通では無い素質があったようである。23年10月号で掲載した蚕先生の前作『左利きと虫眼鏡』同様に倫理観の無さもクレイジーさも命の軽さもなかなかなものだなと感じる。そんな日廻にとって裏社会は天職なのかも分からないが、果たしてこの先どんな破滅への道を辿っていく事になるだろうか。

 

のうのうヌォ~ 
《おにぎりパクパク》

能には全然興味が無いが部活説明会に出ていた先輩が気になって見学に行った能楽部は素人揃いのなかなかに緩い雰囲気のところであったが、先輩目当てとはいえ知らないものへと踏み入れる動機はこんな些細なものでもいいのかなとは感じる。それにしても余りにも緩過ぎる雰囲気且つ先輩部員ですら能の事をよく分かってないという状況に、御世辞と本心が逆になって口から出るくらいになんとも形容し難い事になっていたが、先輩目当てで触れた能をどこまで深く触れる事ができる事か。

 

ショコラ・スウィート 
《和里》

ひとまず新作がSNSで拡散された事で経営面での当面の危機は脱したものの、全然人手が足りない状況で大量注文が入るのは決して手放しでは喜べない問題である。それでも右も左も分からない状態から徐々にいろいろ覚えてきてはいるし、そんな優菓の更なる伸びしろに期待がかかるところではあるが、同じものを目指す涼華と共に一難去ってまた一難な店の危機を乗り越えて欲しいところである。まぁ一番の問題は何かにつけて即散財しようとする店長なんだけれども…。

 

クロミちゃんがやってきた! 
《ヤマトバンビーズ 》

受験勉強の息抜きに外出する事になったクロミとカナデであったが、長く陰のところにいたカナデにとっては少し外に出るのも一苦労だなと感じるが、それでもなんとか外出できてるだけでも進歩はしているのだろうか。まぁでもふたり揃って入った先の猫カフェでソシャゲに興じたり深刻なツッコミ不足に陥ったりと、ふたりの空気感はやや浮き気味な感じというところだろうか。そんな訳でふたりの目指す道は未だ未だ遠く険しそうであるが、それを踏破してそれぞれの理想に近付いて欲しいものである。
あともし更に載る機会があるのならば、3人目はツッコミ要員を所望する!

 

次号予告

次号は、「スロウスタート」(篤見唯子)が表紙&巻頭カラーを飾ります♪ センターカラーは、「しあわせ鳥見んぐ」(わらびもちきなこ)、「ちみどろアイスクリーム」(北斗すい)、「ほぐして、癒衣さん。」(ミナミト)、「ばくちぬぎ!」(さのださだ)です! 来月の「まんがタイムきらら」もお楽しみに♪

引用:まんがタイムきららWeb

次号は『スロウスタート』が23年7月号以来に表紙で登場。この先冬~春辺りに新刊の発売が予定予想される作品が表紙を取るかどうかにも注目したいところであるし、その号で何かしらの発表があるのかも僅かに期待したいところである。

3月号は2/08発売!

 

新刊情報

1/26発売

 

終わりに

記事冒頭で「今年はなるべく発売日から遅延無く記事を執筆更新したい」と言っておきながら、今年最初の感想記事から更新がきららMAXの発売日前日にまで押してしまって本当に申し訳無い…。少し前に更新した雑談記事でも書いたが今年はこういう悪化した溜め込み癖を改善したいと思っているので、なるべく可能な限りは善処できるようにしていきたいとは思っている。

あとは昨年は『星屑テレパス』のアニメ放送ときらら展FINALの開催発表があった他は余り大きな動きが無かったきらら界隈であるが、今年は何か新たな大きな動きがあるかに注目していきたい。特に先日重版がかかった『好都合セミフレンド』やフォワード連載の『花唄メモワール』と『魔法使いロゼの佐渡ライフ』は要注目であろう。

※1/19追記

上記3作に加え重版がかかった『しあわせ鳥見んぐ』にも要注視していきたい。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


※脚注

*1:編集部Twitter [X]

*2:23頁

*3:16頁

*4:26頁

*5:34・35頁

*6:36・37頁

*7:最近だと前日部室でマウス勝負をした23年23月号の回とか

*8:57頁

*9:60・61頁

*10:73頁

*11:23年12月号掲載

*12:94頁

*13:編集部Twitter [X]

*14:169頁

*15:173頁