渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】まんがタイムきららキャラット 2024年1月号

 

中堅作品がなかなか出てこない、その中堅作品も更にその先への展開へとなかなかつながっていかないと、いまのキャラットにはそういう勢いや力がやや弱いように感じてしまうが、暫くは再びそういう勢いや力をつけていくのは時間を要するのではないだろうかと感じてしまう。

そこについてはまた語るとして、今回もアレコレ好き勝手語っていきます。

あと今回の記事から話数カウントが把握できている作品については話数も表記していきます。

 

過去の感想記事↓↓↓↓↓

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

今月号情報

2023年11月28日発売
価格:480円(税込)

◎表紙・巻頭カラー

はちべもつ「のけもののまち」※次号休載

カヅホ「キルミーベイベー」
Quro「恋する小惑星アステロイド
ゆとりーぬ「ひよ&びびっと!」

◎センターカラー

むぐら「escape into the light」

あfろ「mono」
深見真・藤真拓哉「たくあかっ!」

◎センターカラー

猫にゃん「Vドライブ!」

科戸コウ「鶴舞カンパニー」
ずんずんPJ・卯匡「ずんだもんTV!」
優しい内臓「このままモブじゃ終われない!」

◎センターカラー

山本アヒル「うさパン焼いて悪いかよ!」

りの「はらぺこ少女と探偵と」
卯花つかさ「ごきげんよう、一局いかが?」※次号休載

◎センターカラー・最終回

こめつぶ「ササエルの中には誰もいない」

ちうね「紡ぐ乙女と大正の月」
こだまり「メールブルーの旅人エトランゼ
わたなべみづ「フォロースルー」
浜弓場 双「おちこぼれフルーツタルト」
るるりり「スク★スイ」

◎休載

肉丸「ばっどがーる」
蒼樹うめ「ひだまりスケッチ」
桜Qり「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」
伊藤いづも「まちカドまぞく」

『まちカドまぞく』は先月今月と休載であるが、現時点ではまた再び休載がちになっていくのかどうかを判断するには早いと思う。

 

連載作品感想

のけもののまち [#12]
《はちべもつ》

前回無事に祭りを終えたものの結局終始は微妙だったようで、また次のイベントに向けてルフナに振り回されれそうな気しかしない。そんな収支事情や体型事情に大分深く重い悩むルフナであったが、るいもネルも余りにルフナに対して失礼過ぎるうえにジッペイをどこか便利な道具扱いしているような気がして、今回はこのふたりの失礼さがとても目立った回だったように思う。まぁまた碌でも無い事を考えてそうなルフナもそう大差は無さそうであるが。

第1巻は発売中!

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キルミーベイベー
《カヅホ》

昨年放送した女子高生がDIYをするアニメの波が1年かけてキルミー世界にも来たのか否か、やすなとソーニャがDIYに挑んだ今回であったが、果たして狂っているのはふたりの腕か感性かそれとも材料かはたまたそれ以外の要素なのか…。いつもの如く訳の分からないものを生み出すやすなは置いといて、できあがったものは至ってマトモそうなのにつくりたいものとは全然違うものができてしまうソーニャは一体何なんだ。本棚のつもりが椅子になるのは[*1]まだ無理くり分からなくもないが、テーブルをつくろうとしてうどんができあがるのは[*2]一体何がどうなったらそうなるのか、いやそうはならんやろ。最後はやすな自身が椅子と化したが[*3]それこそどうしてなのか、まぁ我々の世界では有り得ない事象が幾多起きたり魑魅魍魎が跋扈するキルミー世界でそんな事をツッコむのは野暮なような気もする。

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恋する小惑星アステロイド [#71]
《Quro》

に2年続けてきらチャレ参加という都合がいい事には流石にならず、加えてみらが全然成績が振るわなかった中で敢行された水着回であったが、こんな時でも水着水泳よりそれぞれの好きな事に大分真っ直ぐな感じなノリで、なんだか水着回の皮を被ったカオス回だったような気がする。そんなノリではあったけれども、形はどうであれそれぞれ先の事はしっかり見据えているのかなと七夕短冊に書かれた願い事から感じる[*4]。そんな中でひとり欲望駄々洩れな願いだった桜先輩だけ滅茶苦茶に浮く格好になったが、一方モンローは何を書いたのだろうか…。
11月号の回で行き着く目標が同じでも道程や選択肢は幾つでもあると書いたが、今回ラストでは早速その新たな道程が見えてきたようである。未知の小惑星発見という目標に向けて高校最後の夏は果たしてどんな事が起きるだろうか。

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ひよ&びびっと! [#18]
《ゆとりーぬ》

恋アスに続けてこっちも水着回となった今回のひよびびである。前回プリティーシアンに勝負を吹っ掛けられたひよであるが、どれも勝負内容が明確な判定を下せないものばかりで相変わらずに迷走してるなと感じさせる。ひよ曰く「全力で自分のありのままをさらけだしていけば」[*5]、自然体で楽しんでいれば再生が伸びるかもという論は確かに一理あるように思うが、当の本人には全然意図が伝わって無いのはこれも迷走を重ねた弊害なのだろうか。結局盗撮行為で無事炎上したものの結果的に話題にはなったからそれはそれで良かったのだろうか、てかきららで炎上の話をするのは結構危ない事やってるなって気がしなくもない[*6]

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escape into the light [#11]
《むぐら》

mirai復帰ライブに向けて動く中で昔の女が、みきの幼馴染で前マネージャーのあかねも新しい女に乗り換えて活動を再開していた事を知るふたり。そして語られるみきとあかねの過去、再生数と登録数稼ぎにしか目がないあかねに対して自分の意見が全然通らない事に不満が爆発したのが関係解消とmirai活動休止の経緯であったが、なんだか売れ線に走った事に嫌気が差して抜けた結束バンドに入る前の山田リョウと似通ってるような気がする。
そんな昔の事とは決別して「逃げても歌う」と言うみきに対して「一緒に逃げる」と返すつむぎのやりとりは[*7]、それこそこんなのをめあが見たら「カップル通り越して夫婦」と弄りそうであるしどう見ても愛の逃避行をしようと言ってるようなもんだが[*8]、そんな事を言えるくらいに歌い手とマネージャー、単なるビジネスだけに留まらないくらいにつむぎとみきの関係は深くなっているのではと感じさせる。そんなふたりそれぞれの想いと決意を抱えながら、歌に真っ直ぐに向き合い進んでいくのであった。

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mono
《あfろ》

パン食レポコンテストに向けて動き出すシネフォト研であるが、実質猶予が3日しかない状況で店を選定して食レポと動画編集をしないといけないのは相当なデスマを強いられそうである。上位を狙うには再生数を稼がないといけない、その為には動画の内容も重要だが先手必勝で期間最序盤に動画をあげないといけないからどうしても厳しいスケジュールになるが、とはいえいくらなんでも無謀では無いだろうか。まぁ早くも撮影につまずきそうな状況であるが、厳しいスケジュールでどこまでやりきれるだろうか。
ところで今回つくった猪俣先輩のキャラは普段乗ってる車とはとても似ても似つかないものであったが[*9]、あのキャラを維持するのも大変そうだから霧山が説き伏せてそのキャラをやめさせたのは好判断だったかもしれない。

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ゆるキャン△15巻は発売中!

 

たくあかっ! [#8]
《深見真・藤真拓哉》

前回に続き我が娘を私立に入学させたい作家の未知さんの相談回。いくら燎子が哀しき税理マシーンとはいえ何でもできる完璧超人という訳は無いから、税理士の手には余る範囲は社労士に頼る事に。なんかこういうひとりだけではできない事もいろんな繋がりがあれば可能になったり、人と人との繋がりが大事というのはきららが大切にしている事そのものなのかなと感じる。
前回の悲しき税理マシーンという例えは割としっかり例えられてる気がしなくも無かった紗音だったが、今回はまた例えが上手く無くなっているように感じなくも無かったし、なんか相変わらず質問役としてのキャラづくりや動かし方が上手くいってないのかなって感じてしまう。

 

Vドライブ! [#4]
《猫にゃん》

帰省先の中国から戻ってきた3人目のVライバー、ガオ。と、どこからどう見ても怪しい彼女のマネージャー、に成りすましたVスルの能力で既にガオは奴の術中に。そんなVルスの餌付け懐柔戦法に屈せずニノが隙を突いた事で形勢逆転、そこからは虎の尾を踏んだと言わんばかりなガオの独壇場、ニノが最強と評するだけある絵師としての技能を使った凶悪な能力で無事成敗と相成った。きらりやニノよりはいまのところそこまで癖が強そうではないロリ体型キャラであるが絶対に怒らせてはいけない女、それがガオという最強Vライバーというところだろうか。
そんなガオがきらりの絵師ママを担当した事を覚えてないくらいにVルスによって大量の依頼をさせられていたが、その目的は普通の依頼に紛れ込ませてつくらせたデザインを元にVルスのアバターを量産する事[*10]。そんな事をされれば乗っ取りよりも効率的に戦力増強ができそうだが、なかなかに向こうも知恵が回りそうだから今後の戦いはより気が抜け無さそうである。そんなやりとりに全然ついていけてなかったきらりは違う意味でマズいような気がするが、本当大丈夫だろうか…。

ところで、センターカラーと銘打って話の冒頭でなく最後にカラーページを入れるのは最終回を迎える作品では割とよく取られる手法であるが、今回のように話の途中にカラーページを入れるというのはきららでは恐らくほぼ例のないやり方であると思う[*11]。猫にゃん先生も変なところと語っているが[*12]、ガオの絵師能力を見せるにはズバリここに入れる以外は有り得なかったのかなとも思う。そんな例外的なやり方をやったからには是非単行本でも連載同様にカラーページで載せて欲しいところであるが、やはり難しいだろうか…[*13]

 

うさパン焼いて悪いかよ! [#19]
《山本アヒル》

近所のおにぎり屋にアルバイトとして入ったフランス人のプリュネが殴り込みにかかってきたが、余りにも失礼過ぎる態度に酷いにも程があるおにぎりの出来に方向性を完全に誤った米の調理法と、下手したら国際問題になりかねない蛮行をやらかしまくったなという印象である。結局殴り込みに来ておいて醜態だけを晒して本当何しに来たんだろこの女はと言いたい。
ただでさえ普段から狂い気味な展開が多いのに新たな女の参戦で輪に掛けて今回はより狂っていたなと感じるし、クマを巡る争いも新たな段階へと突入していきそうである。

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はらぺこ少女と探偵と [#8]
《りの》

前回に続き豪華客船での話。謎に高い音都の嗅覚でひとまず人的被害は無く済んだし、律歌も元々高い観察眼で意外と役に立っていたと思う。いや意外は失礼だろうけれども…。まぁ相手が二重の罠を張っていた事もあって結局王冠の奪取を許す事になったが、また再び事件という非日常へとシフトしていく事になるのだろうか。律歌にとっては完全解決してノワールローズの手掛かりを掴みたいところだし、1巻範囲も山場へと入っていきそうである。

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ごきげんよう、一局いかが? [#16]
《卯花つかさ》

以前純礼が流布した冴の噂は既に本人が収拾できないレベルにまで全く違う内容で拡散されていて、まさかそもそもの噂を流布したのが純礼だとは思わずクラスメイトにボロクソ言われるのは相当に堪えたというか、いまになって因果応報が回ってきたようなものだろうか。まぁ結局当の冴は麻雀脳過ぎてるのもあって純礼のあれやこれの不安は杞憂に終わった感じであったけれども。
そんな純礼の校内での人間関係を描いた今回であったが、文化祭準備というイベントを機に関係が広がっていっているのは、これまでずっと乃々花くらいしか繋がりが無かった頃からしたら大きく前進しているのではと思うし、人間性の部分においても変わってきているのかなと思う。
そうやって純礼が変わりつつある中で冴は出し物の演劇本番を前に絶賛死にかけの状態、陰キャにはつら過ぎるこの大一番だが無事に千星と乗り切れるだろうか。

第2巻は来年2/27発売!

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紡ぐ乙女と大正の月 [#39]
《ちうね》

本題である今月号39話の感想の前に少し語っておきたい

 

完結まで残り2話

ここ最近の展開は時間経過が駆け足気味になっていたし前回の急展開もあったて終局に向かいつつあるのではという感じは出ていたから、つらくない訳ではないが自分としては完結する事自体にそこまでの驚きは感じていない。恐らくいまのキャラットの中でも人気は高い方だったのだろうが、それでもこの結果というのはなかなか広く作品が広がらなかった事に尽きると思うし、自分が良いと思うものの良さを広めていく難しさは感じる。これまで連載を追っていた読者の中には複雑な想いを抱え巡らせている人も多いだろうが、それでも最終盤を迎えた話の行く末を見守りたいと思うところである。

 

という事で本題に入ります(以下折り畳み)
▼▼CLICK▼▼

前回現代に戻ってきた紡であるが、大正で二度歳を重ねたのに戻ってきたら1ヶ月しか経っていないというの[*14]はなかなかに感覚が狂いそうである。まさかこれまで見て触れてきたものは夢だったのではと思う中、学校の卒業写真集に校門で5人で撮った写真が載っていた事から[*15]、確かに大正での出来事は現実だったと確信する紡。そして同時に自分が戻った後に唯月に起きた出来事”来たるあの日”の災禍を知る事になる。
そもそも最初に大正へとんだ切っ掛けや大正後期という時期に再び変化した写真の光景と、”あの日”が作品全体で重要なイベントとなり唯月達にも何かしらの影響や被害を受けるというのは全く想像できない事では無かったが、ただこうやってハッキリとその事実を突きつけられるのは[*16]読者である自分にとってもくるものはあるし、そんな事が起きる手掛かりが手元にありながら何もできず戻ってきた紡にとってはその事実を受け止められないくらいにつらいのは想像に難くない。
覆水盆に返らずという表現が合いそうないまの紡の状況であるが、「足掻けば何か変わることもある」という母の言葉に再び動き出す紡。当時の被害記録から最悪の災禍の中でも末延邸のある麹町区にいれば最悪は避けられるのではという希望に縋り、あの日と同じ方法で再び大正にとぼうとする。勿論上手くいく確証などは無いし仮にとべても狙い通りのところにとべるとも限らない、何より唯月を救うどころか再びとべずに紡の無駄死にに終わる可能性もある。それでも「どこにも行かない」と誓い自分の事をこんなにも想う唯月が助かるなら、確証の無い大博打に賭ける事など大した事では無いのであろう。

一方唯月はすっかり上の空という感じであり、光陰矢の如くクリスマスから”あの日”までの9ヶ月間が過ぎていく程に紡がいない日々は余りにも薄っぺらいものだったようである。口では雪佳を煽るところもみせた旭も唯月の事が気がかりなのは隠せてなさそうだし[*17]、何より自分では唯月の力にはなれないと分かっているから無力さをどこか感じているのかもしれない。
この9ヶ月間恐らくほぼ毎日紡を探し回っていたであろう唯月だが、それくらいに紡への想いは強く深く、必ず紡が戻って来ると信じていたから、何も当てが無くても想いと確信がずっと唯月を突き動かしていたのだと思う。もし9ヶ月間のどこかで紡が戻ってこない、どうやっても見つからないと思ってしまっていたら、唯月は”あの日”を迎えてなかったかもしれない。

そしてとうとう迎えた”あの日”大正12年9月1日迫る11時58分、紡の誓いと唯月の想いは果たして何処へと行き着く事か…。

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メールブルーの旅人エトランゼ [#21]
《こだまり》

19話[*18]で人間の世界で拾ったアドレスを探知したワケとベラ、曰く何をしても開かない未開放エリアの鍵だという。そんな何も無い未開放エリアにあったのはジェンツーが残したメッセージでありハカセに宛てた遺言、ではあるけれども普通に対話ができてるから自身の人格思考をコピーしたAIのようなものかもしれない。
そんなジェンツーが語るメールブルーの事、自身が以前の開発最高責任者だった事やペルルをいろんな世界に置いた意図。ペルルの事は結局人間というものはどこまでも身勝手であり、同時にどこの誰かも知らん人の為に何かせずにはいられない、そんな人間の身勝手さを詰め込んだようなものだったのかなと感じる。
そしてこれまでハカセとクマノミが探していた宝、いつかチャンネルも飽きるのではないかと案じたジェンツーがハカセに渡した宇宙船の設計図。思わぬ形で目的を達成したが設計図とはいえ宝と呼ぶには十分過ぎるのではないだろうか。

 

次号、最終回!

ハカセとクマノミがこの先どう生きていくかというところに焦点が当たりつつあったから終局へと向かう予感はあったが、まぁ欲を言えばもっといろんなチャンネルを巡るところを見たかったなとは思うところである。そんな様々な世界を巡り見てきたふたりであるが、このまま人間のいない世界にいるのか、どこか合いそうなチャンネルに移るのか、それとも宇宙へと旅立つのか、果たして最後にふたりはどこでどう生きる事を選ぶだろうか。

完結の第2巻は来年1/26発売!

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おちこぼれフルーツタルト [#100]
《浜弓場 双》

やりたい放題やりまくって迎えた100話であるが[*19]、そんな回でもいろんな意味でいつも通りだった、いやいつも通り過ぎて本当何なんだコイツラはってなってしまう。
高校の文化祭にタルトの出演をねじ込んだ利音も含めアレコレどうするかといつもの如くカオスなやりとりを繰り広げていたが、利音が初期の頃の自分を純真だと思っていたのはへも同様にいろいろとツッコミたいところではある。そもそも利音とへもの発動ぐうはイノのダブルストーキングだった訳だし…。そのイノは本当久々に綺麗なところを出したのに、ロコに「そんなだから100話目なのに祝われない」と言われるのは[*20]日々の行いが悪い他無いと思う。タルト5人が揃いも揃って謎にカレーへの拘りをみせたり、ホホは安定したゴミクズっぷりをみせたりと、100話の大台に乗っても尚彼女達にとっての平常運転は続きそうである。

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ゲスト作品感想

鶴舞カンパニー
《科戸コウ》

残るふたりの特待生もそれなりに癖はありそうであるが、とはいえ割と馴染み易そうな性格っぽいし、そんなに気を張らなくても接していけそうな気はする。特待生で所属する事になるとはいえ、それは出発地点が一般生よりも少し優位なだけであり、夢と活躍と人生をかけて事務所の特待生も一般生も業界全体をひっくるめて、それぞれ生存競争へと挑む実力主義社会であり、特待生だからといって将来が保証さる訳ではない。
そんな夢と活躍と人生を懸ける3人にマネージャーとして亀花ができる事、生存競争に向けてどう3人を支えられるか。夢を追い夢を支える4人のこれからがどうなっていくか気になる引きではあるが、まぁ如何にもこれからも続きそうに引いてその後何も音沙汰が無いというのはそこそこあるが、亀花としても読者視点でも夢へと進む先を見届けられるだろうか…。

 

このままモブじゃ終われない!
《優しい内臓》

エロ漫画のモデルとしてコモナに雇われたピコであったが、初日早々から辱めを受けたり最初の仕事がコモナのSNSの監視だったりと、とてもじゃないが画力を向上させたいピコの望み叶いそうに無さそうである。そんな監視という業務から逸脱して無断でSNSにコモナに成りすまして投稿するのはいくらなんでもアウト過ぎるし、その投稿への反応で快感を得るピコは承認欲求モンスターの素質がありそうである。コモナはコモナで相手にブロックしたのがバレたくない謎の対抗心を持っていて、今後の人生の為にふたり揃っていますぐSNS辞めた方がいい。そんな碌でもないクズ共はこれから先何処へと向かう事やら…。

 

フォロースルー
《わたなべみづ》

人の動きに敏感というか観察眼が良過ぎなアニメオタクでお嬢様キャラをつくるヒメと、人間観察の末に読心じみた洞察眼を覚醒したアニ研部長の拓海、そんな異能じみた眼を持つふたりはこの部室でどんな関係をつくっていく事か。
良く言うなら特別な力、悪く言うなら異常な力を持つといのは、単に苦労だけで済まされるものでは無いのだろうけれども、そんな力を持った故に周りが求める理想を演じてきたヒメにとってこの部室は安息の地となるのかどうか。せめて拓海とは裏表無く関わり合える関係になって欲しいと願うところである。

 

スク★スイ
《るるりり》

蔓延する「スクール水着症候群」なる奇病と治安維持組織のスク水聖会が争う学園都市、そんな争いの渦中へと巻き込まれたまよいはブルマ族の力を覚醒、聖会前会長のきらると共に現聖会の陰謀に戦いを挑む事に。
…まぁきらら全体を見ても「ナニコレ控え目に頭おかしくないかな」って感じるぶっ飛んだ内容の作品は定期的に現れる印象であるが、この作品もノリと勢いで突っ走るタイプの頭おかしい作品なのかなと感じるし、きらるの台詞をそのまま使うなら「まじで何なのだ?この展開」である[*21]。仮に2話目以降が載ったとしてこの勢いをどこまで維持できるのか気になるところだが、ふたりと聖会との戦いはどうなる事になるのか。

 

次号予告

表紙&巻頭カラーは、完結目前クライマックスのちうね「紡ぐ乙女と大正の月」! センターカラーには、新連載のとめきち「押しかけ女房、コドモ付き!」、原作:ずんずんPJ 漫画:卯匡「ずんだもんTV!」、3号連続ゲスト1話目の海星なび「魔法少女は羞恥心で強くなる」、最終回を迎えるこだまり「メールブルーの旅人」が登場!また、まんがタイムきららで大好評連載中の千種みのり「好都合セミフレンド」が出張掲載です!次号もまんがタイムきららキャラットをよろしくお願いします!!

引用:まんがタイムきららWeb

次号は完結まで残り2話となった『紡ぐ乙女と大正の月』が22年5月号以来に表紙で登場。きらら全体で見れば未アニメ化作品が最終回及びその直近で表紙を取る例はたまにあるが、キャラットでは確認した限りは過去に前例が無い。一応完結巻となった3巻範囲の中盤話数で表紙を取った『またぞろ。』の例はあるものの、最終回及びその直近の定義からは外れる。完結を惜しむ反応は多いようだが、過去複数回表紙を取って連載最終盤でも表紙をとった辺り作品の読者の人気や編集部の推したいという意欲はある程度大きかったのではないか、と自分は感じる。
残り2話となった連載であるが、このタイミングでアニメ含むメディア化の発表を皆勤してくる可能性も決して無くは無いと思うが、基本的に原作の連載宣伝とアニメの展開は並行して行うイメージだから、ゼロでは無いが可能性は低そうである。一応原作完結後のアニメ化という例では『わかば*ガール』があるものの、辿った経緯が特殊過ぎて[*22]とてもじゃないが参考にはならない。
まぁ兎にも角にも過度に期待せずに来月号を待つしかない。最終回前の表紙であるが2号連続で取るつもりなのか、ちうね先生の都合や事情なのか、それとも3月号で何か他に大きめの発表があるからずれ込んだのか…。まぁこれも発売されるまで分からないし、そもそも読者にそんな事情を知る機会は無さそうである。

そして『すわっぷ⇔すわっぷ』のとめきち先生が新連載を引っ提げて凡そ5年ぶりにきららへ帰還する。過去に連載経験のある作家が再び戻って来るのは最近のきらら全体の流れでもあるが、一方でゲストあがりの連載が出てくる枠がやや狭くなるのではないかという気もしてしまう。そこは掲載枠を超過してる現在の連載数の兼ね合いや、休載がちな作品が多めな状況と要相談になりそうである。

2月号は12/27発売!

 

新刊情報

12/26発売

 

終わりに

いまのキャラットが様々な層から新規読者を開拓しようとしていて、一方で既存作品の連載が安定しなかったり中堅作品がなかなか芽が出なかったり繋がらなかったりと、なかなかキャラットの誌面構成や運営に苦労しているような印象である。ただでさえ紙の雑誌や4コマ誌が業界全体で苦労している中でどんな手を打つのか、未だ未だキャラットの岐路は続きそうである。
あときらら全体としてはこの1年新たなアニメ化発表が出て無いのも気になるところ。来年はCOMIC FUZに移った『ゆるキャン△』の3期放送が決まっているがそれより先は未定、一応『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇場総集編もあるものの、上映に合わせて新たな展開が無いと2025年はなかなかに厳しくなりそうである。この状況がアニメ制作サイドから声がかからないのか、編集部のプロモーションやマーケティングが上手くいってないのか、それともこれまでのアニメを軸とした展開を転換していくのか。キャラットの今後もきららのメディア展開も来年はいろいろと気を揉みそうである。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


※脚注

*1:19頁

*2:21頁

*3:22頁

*4:29頁

*5:38頁

*6:詳細は伏せるが過去に炎上配信を扱った某連載で作者本人が炎上して終了したという過去があるので…

*7:44頁

*8:個人の見解です

*9:49頁

*10:75・76頁

*11:65~76頁のうち73・74頁がカラー部分

*12:猫にゃん先生の投稿(Twitter [X])

*13:単行本でもカラーのまま載ったのは多分『GA 芸術科アートデザインクラス』くらいではないだろうか

*14:152頁

*15:33話:23年5月号掲載

*16:154頁

*17:150頁

*18:23年10月号掲載

*19:20年8月号掲載のフォワード出張回も入れたら101話目だが

*20:182頁

*21:193頁

*22:他社で連載も3話まで載せて休刊→原先生のブログで4話掲載→最終話を加えきららレーベルで単行本発売→2年後にアニメ放送