渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】まんがタイムきらら 2023年12月号

 

🎊🎊祝🎊🎊
まんがタイムきらら
創刊20周年

 

自分が最初にきらら作品に触れたのがいまから10年前、アニメ1期を放送してた時の『きんいろモザイク』だったから、独立創刊後の歴史の内半分をきららと共にしている事になる。そこからCOMIC FUZできらら4誌を追いはじめて凡そ4年、紙雑誌でも追いはじめて凡そ1年半。より深くきらら作品に触れるようになったのはここ数年の事であるが、いまのきらららも、これまでのきららも、これからのきららも、より様々なきららに触れてもっときららの事を知っていきたいと思うところである。

という事で20周年を迎えた今月号もいろいろと語っていきます。

 

過去の感想記事↓↓↓↓↓

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

今月号情報

2023年11月9日発売
価格:590円(税込)

◎巻頭カラー

三上小又「ゆゆ式」

◎表紙

大熊らすこ「星屑テレパス」

西畑けい「きもちわるいから君がすき」

◎センターカラー

かきふらい「けいおん!Shuffle」

千種みのり「星屑テレパス アフレコレポート」
千種みのり「好都合セミフレンド」
篤見唯子「スロウスタート」

◎センターカラー・新連載

ルッチーフ 「ほうかごバスケット」

檜山ユキ 「妄想アカデミズム」
わらびもちきなこ「しあわせ鳥見んぐ」
若鶏にこみ「かみねぐしまい」

◎センターカラー・新連載

むつをむつ・蒼井ゆん「異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~」

あきらんぬ「キミはあくまでも。」※次号休載
北斗すい「ちみどろアイスクリーム」

◎センターカラー・新連載

さのださだ「ばくちぬぎ!」

ミナミト「ほぐして、癒衣さん。」
春日沙生「おねロリキャバクラ」
福きつね「それでは、ステキなセッションを。」

☆「わたしのイチオシきらら」結果発表

◎最終回

小森くづゆ「Vドルあーかいぶ!」

異識「あっちこっち」

◎リレーエッセイ My Private D☆V

大熊らすこ

◎休載

ひさまくまこ「一畳間まんきつ暮らし!」

◆◆20周年記念特別小冊子◆◆

◎カバーイラスト

わらびもちきなこ

◎コミック・イラストレーション

かきふらい 「けいおん! Shuffle」
はまじあき 「ぼっち・ざ・ろっく!」
大熊らすこ・わらびもちきなこ「星屑テレパス」×「しあわせ鳥見んぐ」コラボ
異識 「あっちこっち」
三上小又 「ゆゆ式」
篤見唯子 「スロウスタート」
ひさまくまこ 「一畳間まんきつ暮らし!」
西畑けい 「きもちわるいから君がすき」
ミナミト 「ほぐして、癒衣さん。」
小森くづゆ「Vドルあーかいぶ!」
千種みのり 「好都合セミフレンド」
福きつね 「それでは、ステキなセッションを。」
春日沙生 「おねロリキャバクラ」
若鶏にこみ 「かみねぐしまい」
檜山ユキ 「妄想アカデミズム」
あきらんぬ 「キミはあくまでも。」
北斗すい 「ちみどろアイスクリーム」
大熊らすこ 「星屑テレパス」
ヒロユキ 「ドージンワーク」
荒井チェリー 「三者三葉」
伊藤いづも 「まちカドまぞく」
うちのまいこ 「スローループ」

◎コメントレター

甘党
クール教信者
つくみず
なもり
橋本裕之
かおり
山崎淳

今月号は新連載3本に加え星屑テレパスのアフレコレポート掲載、そして9月に募集をしていた『わたしのイチオシきらら』の結果発表が行われた為か、ゲスト読切作品は載らなかった。次号からはまた普通に掲載する事になるだろうが、今月来月と完結作品があるのでまたそう遠くないうちに昇格作品がこの中から出てくるのではと思っている。

 

重大発表

まんがタイムきらら展
FINAL
2024年東京凱旋

 

現在星屑テレパスがアニメ放送中で力を入れて星屑テレパスを推していきたいという中で新たなアニメ化の発表は恐らくしてこない、ならばきらら展や新規イベントの開催ではと思っていたから自分が予想していた通りの発表になったかなと思う。
ただFINALと銘打って開催するのは意外に感じるが、ひとまずきらら展としての開催はこれで区切るのか、後々発展進化させた新たな展覧会イベントとして開催するのか、それとも終わる終わる詐欺的にきらら展として開催を続けていくのか。
今後の展開がどうであれ、FINALと銘打ってるからには第1回開催以降に追加展示された作品も収録した図録第2弾を発売して欲しいものである。

一応ですが前回2年前に開催された名古屋のきらら展と大熊先生のサイン会参戦レポート記事を貼っておきます。

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

連載作品感想

ゆゆ式
《三上小又》

いつもの事といえばそんな気がしなくもないが、今回もゆずこのテンションが結構ハイになってた気がする。縁の髪を弄るところなんかは[*1]変態親父のそれである。
鍵というものに何かしらの謎や神秘を感じるもの、かどうかは自分には分からないが、わざわざ鍵をかけてまで隠しているものがラー油だったらなんかしょうもないなって思う。
そこからはじまった秘伝談義は全然秘伝らしさは無かったけれども、この3人の間なら秘伝にする必要も無いという事なのだろうか。秘伝の先生がどんな人かぼんやりとしか覚えられてないのは余りにも不憫に感じる。ところで前日部室でしたというマウス勝負とは一体何なのだろうか[*2]

comic-fuz.com

 

星屑テレパス
《大熊らすこ》

文化祭がはじまり瞬の感情が搔き乱された先月号であったが、今月は小ノ星姉妹の特別編。
陰キャコミュ障な姉という存在は穂波の人間性にも大きく影響していて、落ち着いた性格、必要最小限の会話による関係構築、できない事に無理してつっこなくてもいいという思考や行動に現れる事になった。そんな穂波は海果を慰める事に義務感というか生き甲斐のようなものを感じていそうな気もするが、できない事をしようとして弱々しくなる海果がそのうち遠くに行くのではと感じるのは、世話を焼けなくなるというのもあるし、穂波の年齢で一番の身近な人がいなくなる事への不安というものは計り知れないものがあるのだと思う。
そんな穂波に日々慰められ世話を焼かれる海果であるが、この頃からいまと変わらない真っ直ぐで芯のある強さは持っていて、後々になって同好会という居場所を守った強さの原点は家族や姉妹という居場所を守ったこの日から来ているのではないかな、と感じる。高校に入ってからの出逢いと経験でゆっくりと強く変わりつつある海果であるが、この出来事がその後の行動に少なからず影響はしているのではないだろうか。
それから日が経って相変わらず姉を慰め世話を焼く穂波であるが、あの日守ってくれた居場所を、姉が返ってくるこの場所を守りたいという思いはより強くなっているのかなって感じる。海果も自分自身や同好会の為に、そして何よりあの日から穂波の為に変わろうとしていて、時間はかかっているけれども徐々に変わりつつある。そんなふたりの想いの強さをとても感じる今回の話であった。

今回の特別編の他
表題の『ハッピーセピア』や『あるじのいぬまに!』を収録した
大熊先生の作品集は11/27発売!

seiga.nicovideo.jp

comic-fuz.com

あと先日大熊先生のYouTube配信で作品の根幹に関わる話題があったので宜しければ是非ご覧下さい。(33:50頃~)

www.youtube.com

 

きもちわるいから君がすき
《西畑けい》

司のジャージを着て司の縦笛を吹く奇行に走った前回の依子であったが、よりにもよってその奇行を司に見られる失態を犯しすぐさま逃亡を図る依子。普段のどん臭さもあるのだろうが、思わずつまずくくらいに[*3]今回の事態は依子にとって大問題であり浅はか過ぎる行動だったのだと感じさせる。
そんな逃亡を図る中での依子の独り語り。確かに怒るというのは無駄に身心をすり減らす行為であると自分も思う。そんな事をわざわざ自分にしてくれる司がすき、怒ることはすきの裏返しだと思っていた依子だったが、自問自答の中で本当は誰かに必要とされたかった、そんな80億人類の中から自分を見つけてくれた司に必要とされたかった事に気付く依子。
そうしてるうちに逃亡を図った依子に追いついた司がとった行動は叱責では無く抱擁、出逢った時からずっと心配が絶えない司にとっては叱責も抱擁も同じ意味を持つ行為なのだと感じる。NTRクリスマスからはじまり交友関係が増えてく依子に複雑な思いを抱きつつも、依子が司を必要とされたいのと同様に司も依子に必要とされて欲しいと願う、だから依子には全部話して欲しいしいつもついていたいと思う。
教室での奇行に何も意味は無い、テンションのままに吹きたかっただけと弁明する依子に対して[*4]、司が縦笛を吹いて「今度は自分も練習に混ぜて」と言ったのが、先述の依子にいつもついていたいという司の行動の表れであり、それを見て依子も司に必要とされたいという思いは間違ってなかったと確信に至ったのであろうと思う。
そんなふたりが雪の積もる校庭に描くクソデカハート[*5]。紆余曲折を経て依子と司の距離が近付いてくっついたとも見えるし、このまま進んでいくとクソデカハートにひびが入るくらいに危うい関係を暗示しているようにも感じる。結局依子も司もきもちわるいままであるが、それでも互いに必要とされたいと思っていた事が分かっただけでも大きな進展なのではないだろうか。例えどんなにこの想いがきもちわるくても、世間一般で言うすきから大きく逸脱していても、それでも依子は司がどうしようもなくすきなのである。

今回は依子と司の想いの迷走が一区切りついた回であったが、果たしてこの先このきもちわるい関係はどこへと突き進んでいくのか、透と霧乃にも進展があるのかどうか、一体この先どんな更なるきもちわるさをみせてくるのか。一応は丸く収まった今回であったが、今後の展開にもいろんな意味で期待したいところである。

第2巻は12/26発売!

seiga.nicovideo.jp

 

好都合セミフレンド
《千種みのり》

確かに前回すうなはルカを抱いたけれども、あくまでも文字通りの意味で抱いただけであってそこに疾しい意味などは全く無いし、そもそもすうなにそんな知識などは存在しない。ただそういう知識がある琥珀には疾しい意味にしか聞こえていなかったが、単に琥珀が実はムッツリスケベなだけがような気がする。姉とどこまでやったかを聞かれたルカには「スケベロリ」と言われていたから[*6]やはりムッツリなのかもしれない。
そんなルカと琥珀のやりとりを見ていてルカを抱くのはいけない事なのか、自分がここに存在していていいのかと思い悩むすうな。そんな彼女にエロ知識を教え込もうかと仕掛けるルカにいろんな感情が渦巻く中、意を決して教えを乞うすうなであったが、果たして溶けずに耐えきる事ができるだろうか…。
ルカと琥珀がどうしてもエロ知識を切り出せず隠し続ける事に、どこかNTRれるのではという想いと共にふたりの間に割って入ってもいいのかと思っていそうなすうなであるが、いまの自分の立場を「所詮準優勝」と評するのは[*7]なんか自己評価が高くはないだろうか。

第1巻は12/26発売!

seiga.nicovideo.jp

comic-fuz.com

 

スロウスタート
《篤見唯子》

前回面目躍如をしたと思った矢先、今回は冒頭早々から[*8]勉強会に対してこれでもかと叫ぶたまての姿は、上げたと思った株を即自ら下げたような風に自分には映った。まぁ気持ちが分からんとは言わないけれども…。
今回は志温が引き取る事になった誰のものか分からないカメラを巡る話。どこか気が引けつつもメモリカードに記録された写真を見てどうしても元の所有者に返したいと思う四天王達であったが、伝を使って無事に返せたのは本当に良かったと思う。その伝というのが冠に対して前科多数の周というのがなんか釈然としないけれども…。まぁ今回は偶々近所の顔見知りなだけでそこに疾しい想いなどは無かったが、そうであってもこれまでの言動がアレだから謎に気を遣われるのも無理は無いのかもしれない。
それにしても何が撮影されてるかという話で大分身勝手な事を言ったり思ってたりした四天王であるが[*9]、「爆発したり」と思っていた花名はやっぱりマゾヒストでヴァイオレンスな癖がある説がより強くなったのではないだろうか。

comic-fuz.com

 

【新連載】ほうかごバスケット
《ルッチーフ》

5年に渡り『奥さまは新妻ちゃん』を連載していたルッチーフ先生の最新作。

燃えるように打ち込めるものが無く自らを不燃物と卑下するけいと、自分ひとりだけ楽しんでいだ事で過去に何かあったようであるバスケットボールに打ち込むつばさ。真逆なふたりの偶然な出逢いでバスケットに触れる事になって、つばさのスローイングに魅せられたけい。バスケットを通じて出逢ったふたりは何処へと進んでいくのだろうか。

大雑把にバスケットと言っても一般的に真っ先にイメージされるであろう5対5のチーム戦や、以前は3on3とも呼ばれていた3x3、そんなのとは関係なくただ単にひとりふたりで興じたりと競技やスタイルは様々であると思う。けいとつばさの出逢いを描いた今回の初回であったが、今後どのようなスタイルで楽しんでいくかによって展開や雰囲気も変わっていくのではという気がする。とりあえずは燃えたいけいとみんなで楽しみたいつばさの想い願いが満たされるかが当面の焦点となりそうだろうか。

 

妄想アカデミズム
《檜山ユキ》

前回同日テストでやっちまった未春であったが、それでも全く進歩が無いという訳では無く抑えていた範囲は割とできている事から、未春の東大進学という目標も決して無謀な話では無さそうである。
それから更に時が過ぎ迎えた国公立二次試験だが、莉子は尚も本当に東大に行っていいのかと思い悩んでいるようである。未春が東大を目指すのは莉子もそこを目指してるからであり、一葉はキラキラしてる気がしたから浪人してでも目指している。そんなふたりに対して莉子が目指す理由とは何なのか、やはり自分の所為で未春が修羅道を歩むことになっていないか。気の迷いで寝込みを襲ってキスしただけなのに、まさかここまで想いを拗らせる事になるとは。順調にいった二次初日に対してこの恋心は余りにも複雑怪奇な難題であるが、本当にどうするつもりなのだろうか莉子の進路は。
ところで一葉が普通に共通テストで好成績だったのはやっぱりなんか釈然としないし、その結果を聞いて未春が吹っ飛ぶのも無理は無いと思う[*10]。あと前回もそうだったけどやはりゆうは大分打たれ弱そうな気がする[*11]

第1巻は発売中!

seiga.nicovideo.jp

 

しあわせ鳥見んぐ
《わらびもちきなこ》

尚もひなが思い悩んでいる蔵王遠征の最中であるが今回は番外編。

鳥類の祖先は恐竜ということでどこか恐竜の面影を残しているようにも見えるダチョウを見に行ったすずと翼。求愛行動だとは知らず同調して謎の舞をはじめるすずとそれに付き合わされる事になった翼の絵面は[*12]なんかどこかシュールなように感じたし、翼同様に「何だこれ」と思うところである。ダチョウの頭は御世辞にに良いとは言えない部類なようだが、求愛行動をするくらいにすずが同類だとダチョウには見えたのか、それともすずがその程度だったのか。どっちにしてもそれを知って思わず噴き出した翼は普通に失礼だと思う。

seiga.nicovideo.jp

 

かみねぐしまい
《若鶏にこみ》

「ツギノとまえなが願いを決められなかったらふたりが大人するまである事実を秘匿して欲しい」と前回あやに願われた神であったが、ふたりが成人するあと4年も本当に耐えられるのかと思ってはいてものの、1日も持たなかったのは流石に忍耐が足りないのでは無いだろうかと感じる。
そんな神と母が昨晩こんなやりとりをしていたなど知らないツギノとまえなは早く神を帰らせようと願いを決めはしたものの、こんなものが神に願ってまで叶えたい事とか本当しょぼ過ぎるにも程がある。先月号の記事でも書いたが真に誰かの為を想い愛し守りたいものというのが、やはり願いを叶えるに値する人間かどうかの基準になりそうである。まぁこんなパシリみたいな事をされて帰るなんて神にとっても不本意なのかもしれないが。
そして全然事実秘匿をできなかった神からどうにかいろいろ聞き出すべく動こうとするまえなであるが、果たしてどう攻略していく事か。神が口を滑らせた時のツギノの反応は[*13]あやが事実隠蔽をしている事に困惑してるだけであって、まえなが思っているような勘付いてるなんて事は多分無いと思う。

seiga.nicovideo.jp

 

【新連載】異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~
《むつをむつ・蒼井ゆん》

過去3度ゲスト読切で掲載をしているむつを・蒼井両先生による待望の連載作品、22年2月号から3話掲載した初登場作品『ぐーたら魔王のドキドキ世界滅亡計画』をリブートしたものとなっている。

新作続編の為にわざわざ発売日に学校に行かず好きなゲームをプレイしようとする乃々であったが、何の因果か魔王としてゲームに似た異世界へと配下となる悪魔達によって召喚される。魔王をやめたら死に、推しキャラのシェルとは敵対関係となり、ソフトは持ってきたがゲームをプレイする為のハードは無い、こんな状況で乃々は魔王の務めを果たしながらシェルを攻略できるだろうか…。

本人の意志とは無関係に魔王にされたという点ではどこかきららMAXで連載中の『ラスボスは逃げ出した▽』の魔王と同じような気がしなくもないが、乃々はそれに加え推し活を封じられたようなうえに最終的にはその推しキャラを倒さなければいけなくなるから、その心中は到底計り知れないものであると思う。特にずっと画面越しで見続け様々な思い出をつくってきた推しキャラと対面して拒絶されるなんて事は[*14]、それこそいっそ死んだ方が未だいいまでありそうである。
そんな唐突としてはじまった魔王としての乃々の苦悩であるが、どうかこの先強く生きて欲しいもである。

 

キミはあくまでも。
《あきらんぬ》

全く引く気をみせないエクールカに対してサラロットは悪夢という形でヴェネルに不幸を与える。それでも悪魔として生きなくても、何れ悪魔として生きられなくなっても、その先にどんな末路が待っていようとも、決してヴェネルを不幸にしないというエクールカの想いは尚も変わらない。そんな彼女を見て自分自身もマーシャに同じ想いを抱いている事に自覚するサラロットであるが、彼女の性格からしてそれははっきりと自覚しても尚頑なにそれを認める事はいまは無さそうな気がする。
悪夢の中に出てくるくらいにエクールカの事を想い彼女に不幸にされる事を望んでいないヴェネルであるが、いまこの不幸を脱するにはその想いが鍵となっていきそうだろうか。

第1巻は来年1/26発売!

seiga.nicovideo.jp

 

ちみどろアイスクリーム
《北斗すい》

これまで海に行ったことがないという偲音の話を聞いた絵麻の圧と勢いで海に行く事になった一同。そんな水着回となった今回であるが、抱えている事情が事情な故に何も起きないなんて事は無く、この夏の酷暑で半分生きてない偲音の身体が腐りかける事態に。ひとまずかき氷で体温を下げてその場を凌いだものの、夏場の日中に出歩くというのは偲音にとっては余りに危険な行為では無いだろうか。ただ冬場は冬場で硬直を起こしそうな気がするから、どっちにしても極端な環境下で日常を過ごすのは難しそうである。
寧々はそういうジャンルに対して筋金入りではあるけれども、ちょっと偲音に対して高過ぎる期待を抱いてはいないだろうかって気がする。あと前回のお宅訪問を経てどこか絵麻と寧々の距離が近くなったようにも感じる。日向は流石にその水着と恰好はマズいですよ!!![*15]
そんなこんなで来年もまた海に行く事を誓う4人であったが、結構綱渡りな状況の中で果たしてそれまでこの日常を守り通せるだろうか…。

seiga.nicovideo.jp

 

【新連載】ばくちぬぎ!
《さのださだ》

キャラット22年10月号他で『女装男子校の X X アウトサイダー』を3話掲載したさのだ先生の連載作品。

早々から玄関で妹の幻が全裸で倒れているというはじまり方をしたが、曰くチップの代わりに服を賭ける脱衣ギャンブルを部活で興じていて、その帰りに遭遇した不審者との脱衣ギャンブルで身ぐるみ全部剥がされたという。ギャンブルで借りを返するべく幻は兄の奇跡を姉のミクルに仕立て上げて、兄の持つ強運で自分の勝負下着の奪還を目論む。斯くしてミクル、もとい奇跡の負けたらいろいろとアウトな脱衣ギャンブルでの戦いがはじまった…。

…うーん、初回から割とぶっ飛んでいる内容であるが、この先きららの新たな問題児枠となれるだろうか、とどこか期待している。
確かにタイトルの時点できらららしからぬ予感はしていたものの、ギャンブルと脱衣に加え『女装男子校~』から女装要素も継承して、なんかいろいろてんこ盛りな内容だったなと感じる。
『女装男子校~』が弟に代わって女装男子しかいない学校に行く姉の話だったのに対して、今作は妹に嵌められて女装させられた兄という内容。どっちも素性がバレたら大問題ではあるが、奇跡が脱衣ギャンブルで大損なんかして全裸にされた日には、社会的にも人生が詰むのは間違いない。そういう意味では絶対に負けられない奇跡であるが、先ずは賭博部部長との脱衣ギャンブルを制する事ができるだろうか。てかこんなとち狂った部活を認可してる学校は普通にどうかしてる。

 

おねロリキャバクラ
《春日沙生》

リアルでは少し前に終わったイベントであるが、劇中ではハロウィン当日となった今回。そんなイベント事でも相変わらずだなという感じがしなくもない楓と凛であるが、それでもふたりの関係は金銭だけのもので収まるものでは無くなりつつあるのではとも感じさせる。そんなふたりの距離をノエルはもっと近付けさせようとしているようだが、今回の凛の反応はノエルにとってとても眼福なものだっただろうか。凛が楓に他のゲストとは違う想いを向けているのは確かだろうが、そんな想いをもっとぶつける事はあるのだろうか。

seiga.nicovideo.jp

 

【最終回】Vドルあーかいぶ!
《小森くづゆ》

前回フラグを回収した真冬を欠く中で遂にはじまったイベント本番。それぞれが不安を抱えながらこれまで活動していく中で得たものを思い返しつつ、それぞれ自分だからできる事に全力を出して互いに補い合っていく。そしてそんな4人の成長と自分自身もいろんな事を得ていた真冬もなんとかアンコールステージに参加、改めて真冬のような人気を掴むには遥か道半ばながらもきっと少しは近付けたのではと感じる一同。リコにとっても他のメンバーにとってもひとりだけではここまで辿り着けなかったかもしれないし、生身の身体だけでもそれは同じだったかもしれない。あの日の出逢いがあったから、このメンバーだったから、Vチューバーとしての身体があったから、応援してくれる人がいたから、だからこうやってこの日を迎えられた。それぞれのいろんな欠片が集まり合いひとつの形となり、真にフラグメイトがここからスタートした、そんな風に感じる最終回であった。

…まぁ良い最終回ではあったが、欲を言うならば最後の頁[*16]は是非カラーで見てみたかったものである。

完結の第2巻は来年1/26発売!

seiga.nicovideo.jp

 

あっちこっち
《異識》

どんな事を興じても大体超次元化する伊御と榊のふたりであるが、今回卓球に興じたふたりはやはり人間離れしたプレーをみせてこれまでの例に漏れず超次元卓球と化した。そんなふたりの超次元プレーにラケットもネットも耐えられる訳が無く、そりゃ様子を見に来たキクヱ先生も只々驚愕するしか無いのは当然である。てか伊御と榊の超次元プレーによる被害を幾度となく受けながら全然起きなかった京谷もなかなかに超次元な耐久性をを持ってやいないだろうか。

comic-fuz.com

 

20周年記念特別小冊子

ここからは特典付録の小冊子の内容について語っていく、コミックとイラストレーションはそれぞれの「〇〇になっちゃったら」をテーマにした内容となっている。

 

コミック・イラストレーション

ぼっち・ざ・ろっく!

きららMAXを代表して参戦。山田の一声でアイドルに転向した結束バンドであったが後藤ひとりが全然美少女化できず結局破綻、即夜逃げをする辺り本当に悪い意味で山田はブレないなって感じる。にしても虹夏と喜多がいても後フォローしきれなかったのは、どれだけ後藤ひとりが美少女化でやらかしまくったのかと思うところである。まぁプロデューサー山田の手腕が単に悪かっただけかもしれないが。

「星屑テレパス」×「しあわせ鳥見んぐ」コラボ

大熊先生のネームとわらびもち先生の作画による共同作品は山形を訪れた海果とユウが鳥見活動中のすずと翼に出会う内容。空を駆ける生物である鳥類[*17]を観察する鳥見んぐと宇宙を目指す星テレ、そんな両者を引き合わせた月日星と聞きなしをされるサンコウチョウ。とても両先生のセンスを感じる内容であると強く感じさせる。

あっちこっち

何があったかは分からないがバンドを組む事になった一同。琴の姫とヴァイオリンのつみきはまだしも何故に真宵はテルミンなのか、なかなかバンドとして成立する絵面が見えてこない構成である。にしても今月号の本編では伊御と榊が超次元卓球を繰り広げた一方で、昔見てヴァイオリンを覚えたというつみきもなかなかに超次元であると感じる。

ゆゆ式

ここでもいつも通りのノリであった3人であるが、粉化したらオシャレな瓶に詰められたいゆずこの考えというとセンスは何なんだろうか。それを言ったら瓶詰めを提案した縁も同じではあるけれども。本当こういう20周年という場であってもいつもどおりを地で行く3人であった。

スロウスタート

四天王が大きくなったらがテーマ。身体そのものが大きくなった冠はともかく他3人は何故そこの部分だけが大きくなったのか。花名のネギ部分はまぁまだ分かる、栄依子の肩幅はちょっと違和感があるけど未だ理解の範疇内ではある。何故にたまては頭部だけが謎に巨大化しているのか、いやむしろ頭以外が小さくなったのか。最近の本編もそうだと感じるがやはりたまての扱いにはどこか雑さを感じる。

きもちわるいから君がすき

人気者になるという一生叶わない夢を見た透であったが、依子と司とちょっと他愛のない日常会話をしただけで自分が人気者であると自惚れるという透のきもちわるさが描かれた内容となっている。ぼっちである事に謎に意地を張ったりする一方で少しでも他者とやりとりをするだけで謎に自信に満ちあるれるのは本当何なんだろうか、まぁでもきらら作品の陰キャは結構この傾向が多いような気がしなくも無いけれども。

Vドルあーかいぶ!

RPG世界に入り込んだフラグメイト一同であるが、あっちこっちのバンド同様に結構アンバランスなパーティー構成だなと感じる。紬がコ〇ンド―装備なのはRPGなのに世界観ぶち壊しというかチート過ぎるのではないだろうか、ひなが盗賊なのは性格からして間違ってはいないと思う。

好都合セミフレンド

12歳6ヶ月というご都合にしては中途半端な年齢[*18]に戻ったルカを巡る話。未だ穢れていない頃のルカに琥珀はご満悦な感じであったが、出逢ったのが高校に入ってからのすうなにとってはとてもじゃないが耐えられるものでは無かった。まぁあんな他人を見る目をされたらすうなでなくても凹むと思う…。

おねロリキャバクラ

楓がキャストになって凛がゲストになっても本編同様に楓が癒されるという構図に変わりは無かったのであった。にしてもおねロリキャバクラという設定自体が結構際どいのに、ロリおねキャバクラというのも相当に危なさそうだし、こんなのは即ヤングテレホンコーナー案件になりそうである。

かみねぐしまい

ドキドキビジュアル法に則ってツギノがイメージする姿になった神であったが、ドキドキビジュアル法なんてものが無かったらSAN値が下がる異形の姿になっていたのではないだろうか。流石にツギノもこの姿には引き気味であったが、まえなはこの姿でもSAN値が下がっていそうである。それはそれとして1頁目で横になってるツギノがめっっっちゃエロ過ぎる!!!!!お前本当に中学生か???

妄想アカデミズム

コペルニクスというか単に更に変人を拗らせて世界は莉子を中心に回ってるなどという謎理論を観測した未春であったが、そういえば『ばっどがーる』3巻でもまりあ率いるADCが同じような本を出していたから、崇拝の対象が莉子か亜鳥の違いはあれど本質的には未春もまりあもそう大差無いのかなって感じる。この件についてコペルニクスはちょっと殴りかかりに行っても多分許されるのではないだろうか。

キミはあくまでも。

バニーガール姿になった3人に囲まれていろんな意味でヴェネルは大丈夫なのだろうか、てかバニー耳をつけされられてるのはヴェネルにとっては結構な羞恥プレイな気がする。サラロットにとってもこんな格好をさせられるのは本意じゃ無さそうではあるけれども。

ちみどろアイスクリーム

日向がバ〇オハザー〇状態になった、という夢を見た偲音であったが、この様子を見るに実はマゾヒストの癖を持っているのではという気がしてくる。まぁ相手が日向だから襲われてもいいと思っているのかもしれないけれども。それにしてもこんなシチュエーションは寧々にとっては本懐なのは間違いなさそうである。

星屑テレパス

おでこぱしー能力が発現した海果であったが、結局ここでも瞬はまともにおでこぱしーをされて貰えないのはちょっと不憫では無いだろうか。まぁ普通に会話しててもおでこぱしーをしててもそう変わらないユウと遥乃に対して、こうやってツッコんでくれるから本当瞬は欠けたらいけないなって感じさせる。

まちカドまぞく

きららキャラットを代表して参戦。いまの連載展開も結構物騒できな臭い事になっている多魔であるが、死にゲー化した多魔は全くご都合主義の無いハード展開だなと感じる。そもそもスタート地点からこんな状況なのに一体何度繰り返せばシャミ子はチュートリアルを終えられるだろうか。てかチュートリアルに8時間もかかるゲームとかちょっとどうかしてるのではって思うのだが、実際の死にゲーもこんな感じなのだろうか。

スロールーブ

きららフォワードを代表して参戦。シーにゃんによって魔法少女に選ばれたひよりであったが、シーにゃんにとってはこんな釣りバカを魔法少女に選んでしまって激しく後悔しているのは言うまでもない。てか願いをひとつに絞るのに一体ひよりはどれだけの時間をかけるのだろうか…。それはそれとして普通にスロルの魔法少女スピンオフは見てみたい。

 

コメントレター

甘党

『けいおん!』の日常感が好きという事であるが、そこで感じた日常感は大なり小なり『となりの吸血鬼さん』にもフィードバックされているのではないだろうか思う。

つくみず

アニメ化もした『少女終末旅行』や現在連載中の『シメジシュミレーション』と不思議で独特な世界観を舞台にした作品が特徴であるが、そんな氏がきららで好きな作品として同様に不思議で独特な世界観の『アキタランド・ゴシック』を挙げているのはとても納得がいくなと感じる。

橋本裕之

ココアと花名が見つめ合うのは眺めていて本当とてもいいなと思う。ごちうさもスロスタも是非続編なり新作なりを見たいと常に思うところであるが、そこのところどうにかならないものだろうかNBCさんアニプレさん…。

かおり

情報処理部の間に挟まる海果とユウ、そんなふたりに挟まれるゆずこ、凄く尊くないかなと感じる。この構図とかそれぞれの反応とかキャラ性を見るに、縁は遥乃、唯は瞬のポジションだろうか。両手で海果の右手をしっかりと握っているところからして縁は沢山海果の事を気にかけてくれていろいろと世話をしてくれそうな気がするし、そうであって欲しい。

 

次号予告

次号は、TVアニメ絶賛放送中の「星屑テレパス」(大熊らすこ)が表紙&巻頭カラーを飾ります♪ センターカラーは、コミックス第1巻12月26日発売の「好都合セミフレンド」(千種みのり)、コミックス第2巻12月26日発売の「きもちわるいから君がすき」(西畑けい)、「スロウスタート」(篤見唯子)、最終回の「それでは、ステキなセッションを。」(福きつね)です! さらに、紙版には特別付録の「星屑テレパス」おでこぱしークリアファイルがついてきます!! 皆さま、21年目の「まんがタイムきらら」もお楽しみに♪

引用:まんがタイムきららWeb

21年目の歴史へと突入する次号も表紙には『星屑テレパス』が登場、アニメの放送も終盤へと入っていき10月号から続いている表紙もひとまずは次号が区切りとなりそうだろうか。そうなると年明け2月号以降にどの作品が表紙を取るのかが気になるところであるが、年明け以降に2巻3巻が発売される作品がここで表紙を取れば更に先に向けての展開にも大きく近付きそうである。

『それでは、ステキなセッションを。』は次号で最終回であるが、センターカラーを取れている事を考えるとやはり今月号で完結した『Vドルあーかいぶ!』は20周年の割を喰ってしまったのではないだろうかとどうしても思ってしまう。ただ今月号と次号で空く枠はいまのところ埋まっていないが、特に事情が無ければ年明けには埋まるだろうか。

2024年1月号は12/08発売!

 

新刊情報

発売中

 

終わりに

これまで歩んできたきらら、いま歩んでいるきらら、これから歩もうとしているきらら、それぞれに対していろいろと思うところはあるし、未だ未だどのきららも自分の知らないことだらけであるが、願わくばきららがどうかこの先少しでも永く続いて多くの人の手や目に触れ続けて欲しい。きららというワードだけが独り歩きしてなかなかきららというモノや存在には触れられていないようなイメージがどこかしてしまうが、編集部も作家も我々読者も永くきららが続いていけるようにそれぞれができる事を果たしていって欲しいし、自分としても少しでもその力になっていきたいと思うところである。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 

※脚注

*1:7頁

*2:11頁

*3:30頁

*4:決して嘘は言ってない

*5:38頁

*6:53頁

*7:57頁

*8:61頁

*9:65頁

*10:86頁

*11:88頁

*12:97頁

*13:106頁

*14:113頁

*15:133頁

*16:191・192頁

*17:ペンギンとかダチョウとかの例外はあるが

*18:琥珀曰く