渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】2023冬アニメ纏め

 

急激な規制緩和による感染爆発で昨年末に某国の制作ラインが止まったという話が影響したのか、自分が見ているものもそうでないものも冬アニメは放送が順延になる作品が相次ぐ異常事態となった。
特に子会社のCONNECT含め今期SILVER LINK.案件が3本揃いも揃って全滅する事態に、ただでさえ『防振り2』が当初の昨年内予定からズレてきた影響が少なからずあるだろうが、こういう事になると社内のスケジュール管理にも問題があるのではと思ってしまう。年内に放送を予定しているアニメも影響を受けそうな気はするが、まずは無事に最後まで制作と放送を終えて欲しいところである。

という事で冬アニメも主観と偏見でアレコレ語っていきます。

 

※4/07:追記
※4/20:『防振り2』感想を追記

 

 

 

放送延期作品の対応について

『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2』全話放送が終了次第追記します。

また以下の作品は春期以降に順延した為、春期以降の感想纏め記事にて記述します。

・あやかしトライアングル ※夏期予定
・魔王学院の不適合者II ※夏期予定
・久保さんは僕を許さない ※春期予定

 

各作品感想

陰の実力者になりたくて!

13話まで放送された時点で書いた前期の記事ではモブにも最強にも失礼だの盛り上がりに欠けるだと言ったけれども、何だかんだ終わってみればそこそこ楽しめた気はするし、周りが教団やらシャドウやらと争い探りな事をしている一方で、ただシドひとりだけが陰の実力者になりたいという願望を達成するべく全く違い過ぎる程の話をしていたのは妙なカオスさがあったというか、よく最初から最後までそれを貫き通せたなと思う。終盤はシド=シャドウと関わった人がそれぞれの貫き往く道やその対比という話だったのは意外と芯がある展開だったのかなとも感じる。
そんな訳で特筆して面白いとまでは言えないけれども妙な癖や味を感じる作品だった、というところだろうか。

 

異世界おじさん

本当にいろいろとあったけれどもまずは無事に完結できてよかった。前期の記事でも語ったが出オチに終わるのではという不安は杞憂となり、やる事がぶっ飛び過ぎてたり全然想いが伝わって無かったり両者の認識に大きな差があったり、全然普通ではない異世界ものだったなと思うしこれにしか出せない雰囲気をしっかり出せていたのかなと思う。そんないろいろあって前回から大分放送が開いた最終話は時間をかけただけの事はある出来だったし、こうやって締まらない終わりもこの作品らしいかなというところだと感じた。機会があれば続きにも期待したいところではあるが、そこは諸々の事が落ち着いてしっかり余力がある時でいいかなと、というかそういう状況の時にやって欲しい。

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV 
深章 厄災篇

迷宮篇から引き続きただでさえ常に死が付き纏うダンジョンの中で容赦なく襲い掛かる大森先生が書くド畜生さと理不尽さ。基本的に一難去ってまた一難で更なる理不尽さが待ち受ける展開で殆ど息抜きできるポイントがなかったが[*1]、そんな死線を幾度となく乗り越えてまた大きく成長できたのだろうかとは思う。下層にいた捜索組が深層に行くまでの描写が全然無かったのは物足りなく感じだが[*2]、ひとまずは無事厄災を回避して良かったとは思うところである。

 

人間不信の冒険者たちが世界を救うようです

主人公サイドも敵対したキャラもそれぞれの人間不信な部分は案外しっかりと描いてたような気もしなくないが、元から期待値が高くなかったとはいえ決して良いとは言えない作画に合間に挟まる謎の展開とかに戸惑ったりと、正直に言って微妙だなとは感じる。個人的には『算数ベアナックル』なる迷サブタイが爆誕した第6話は妙にツボに入った。

 

転生王女と天才令嬢の魔法革命

最初から普通じゃない異常者と振る舞い続けてきた普通から脱しようとする異常者みたいな、ヒロインふたりはそういうタイプの異常者なのかなと思ったりしてた。ひとりではどれだけ憧れ望んでも得られなかったもの、重過ぎるくらいに誰かの為に身を犠牲にできる譲れない想い、そういうのが回を追う毎に増していったなと感じた。タイトルに入ってながら忘れがちな転生要素だったが、本当の自分とは何かという抱え続けた想いを最終話に吐き出したのは、これまでの自由奔放さやその裏での苦悩を見てきた分よりつたわってきたかなって思う。
そんなこんなでアニメ範囲はこれからはじまる革命への序章というところだったが、今後どうふたりが描く自由をつくっていけるかに期待したいところである[*3]。そして最終話でぶつけてきた特大な百合の塊には本当にやられた。

にしても最終話は四方丸く収まった雰囲気ではあったけれども、大臣に唆されて暴発して流刑にされた馬鹿王子だけなんだか損をし続けてるのはそれで良かったのだろうか、と思わなくもない…。

 

REVENGER

薩摩に嵌められ裏切られからはじまった復讐が長崎ひいては日ノ本を揺るがしかねない一大事へと発展していく。ちょいちょぶっ飛んだ要素がありつつも復讐というテーマや犯した罪やその贖罪と真っ直ぐ向き合っていたかなとは思う。結局復讐を果たすもその因果からは逃れられない最後であったが、それでもどこか穏やかそうな表情はここまで生きてきた意味をやっと見いだせたのかなと感じ、ああいう終わり方ではあったものの救われはしたのかなと思う。とはいえ黒幕を討ったものの礼拝堂やブリカス外国の暗躍は続きそうだし、ひとりの武士の復讐劇は完結したものの、またどこかで誰かの復讐劇は繰り広げられてるのかなって思う。

 

お兄ちゃんはおしまい!

妹謹製の薬を盛られ女体化した兄に襲い掛かる女としての苦労や人との繋がり、兄想いなのは確かだがどこかサイコパスじみた妹の荒療治は決して大きくはないが少しずつ兄をまともな人間にしつつあるのかなとは思う。2話早々から月に一度来るあの日の事をやったり複数回腹部に溜め込んでたものが決壊したりと結構攻めた話もあったけれども、そういう要素も含めて女という体やいろんな繋がりをしっかり描いていたのではないかなって気がする。これを百合と言っていいのかは微妙だけれども、百合作品としても十分な出来だったし本当いろいろと眼福だった。
あと無自覚に誘うような言動は本当に悪いと思うぞ。

 

異世界のんびり農家

異世界で農業というと前期22秋のとち狂ったアニメ[*4]が序盤はどうしてもちらついたけれども、アレに比べたら全然とち狂っては無かったし、村の運営に追われたり圧力じみた外交をやりつつも、テーマに反して詐欺じみた展開が多い気がする中でしっかりスローライフをしていたなと思う。そうやってタイトル通りのんびり見るのに適したアニメだし、強力なインパクトは無くとも良作だったかなと感じる。
まぁそれはそれとして、わざわざヤり部屋までつくっておいて使った描写もふたりで行為に及んだ描写も一切無かったのに[*5]、知らないうちに妊娠しててしれっと夫婦関係になってるのはどうなんだろうか。互いに関係を重ねて深めていく過程が重要だと自分は思っているので、いくら主人公とヒロイン最古参とはいえこんなあっさりすっ飛ばすのはいただけないと感じる、そこだけがこのアニメの惜しい点である。

 

冰剣の魔術師が世界を統べる

新たな時代がはじまってもうすぐ5年が経つといういまの世に産み落とされたアニメーション。2010年代前半の量産ラノベ原作アニメ、俗に石鹸枠[*6]とも称される作品の懐かしさを感じつつこれでもかという程に画面上で繰り広げられる異常な絵面、決して良いとは言えないが故に独特の味を出している作画、真面目な方向にもふざけた方向にも万能に仕事をする毎話冒頭~主題歌へのシームレスな導入。明らかに普通とは言えないアニメーションであるが、最強と謳われる少年とその周りの等身大の成長もしっかり描けていたと思うし、本当どれかの要素がひとつでも欠けていたらこんな面白さにはなっていなかった。いまの世に産み落とされた事自体が奇跡といえるアニメーションだったと感じる。
兎に角「こんなアニメ知らね」っていう人は騙されたと思ってこの奇跡の異常絵面アニメーションを見て欲しい。

 

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

アニメジャンルとして台頭しそうでなかなか台頭してない悪役令嬢ものではあるが、回を追う毎にとても見てられないような甘ったるい事を連発したり惚気が加速していったりと、本当見てるこっちが恥ずくなるような盛り上がり方だったかなと思う。一応伏線が張られてたとはいえ終盤の破滅回避から世界の事実と黒幕との対峙の流れは結構急展開だなと感じつつもそういう勢いで走ってくアニメだから納得はできるかなと思う。もう少しリアルサイドの遠藤小林の進展を深く描いてもいいような気はしたが、まぁどちらもどのカップリングも末永く爆発しろという事で。

 

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件

駄目人間というよりは甘やかされていた件と言った方が正しい気がするが、なんかこれも見てる方が恥ずくなるような感じだったかなと、それこそ「おい反則だろ」というシチュエーションが多かったように思う。そんな主題歌『ギフト』(歌:オーイシマサヨシ)のノリと作品のノリにはなんか大きな隔たりを感じもしたが、最終話の展開からしてとちゃんとこの作品の事を歌ってたんだなと感じた、正直に言って物凄く意外に思ったが。まぁ紆余曲折という程でもないがこれからの精神的な成長と関係の進展には期待したいところである。


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イジらないで、長瀞さん 2nd Attack

1期1話のマゾヒスト向け御用達なノリは一体何だったのかと思うくらいに1期から更に増してラブコメ感が加速していき、先輩だけでなく長瀞も周りに弄られ振り回されな状況になりながら段々と互いに意識しはじめてきたけれども、逆に言えば周りに弄られ振り回されなければ互いに自分の気持ちに自覚を持てない辺りこの先の仲の進展に不安を感じなくもない[*7]。本当周りからしたら未だ付き合ってないのが謎であるが、もっと本音を言い合える仲へと深めていける事となるだろうか。

 

老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

何故にこんな胡乱なペテン女を特にコレという理由も無く異世界人は信じてくれるのだろうか…。自分では自重してるつもりでやる事成す事が大体ガバガバな感じだったけれどもそれでどうにか上手くいってる事が謎過ぎる、別に作品そのものが悪いという訳では無いがそういう異常とも思えるノリは何なんだろうなって。そんなんで本当に金貨8万枚貯められるのか甚だ疑問だが、とりあえずはこの先の悪乗りに期待だろうか。
あと前のアニメ化案件『私、能力は平均値でって言ったよね!』同様に小ネタというかパロネタ元の時代の古さはFUNA先生の御年を感じるところであった。

 

虚構推理 Season2

ほぼ全編通して鋼人編だった1期に対して2期はいろんな怪異だけでなく人間の本質にも迫るいろんな話が見れたという点で満足度は高かった。特に終盤は怪異の知恵の神としてだけでなく絶対の秩序という岩永の信念とある種の恐ろしさが描かれたが、そこまで知らなかったとはいえこんな女に頼みごとをしてしまった会長が余りにも哀れに感じた。
あと2期1話が24分でわかる虚構推理みたいな内容だったのに対して最終話は24分でわかる岩永琴子という内容だったのもなんだか印象的だった。てか最後の〆が一方的に好きな男と一発ヤりたい欲を本人にも他人にも隠さず垂れ流すとか何なんだこれは!まぁ先輩に対しては性欲魔人だけれども岩永は…。

 

もののがたり

京都で繰り広げられるヤクザとチンピラの争い、そんな渦中に殴り込んできたと評してもいい兵馬のこれまで抱いていたものの変化と成長。不器用というかクソ真面目過ぎるこの男だったけれども、そんなクソ真面目だからこそこの状況や自分の事に対して変わりたいと行動ができて、特異な環境にある長月家もそれに共鳴とうか影響されつつあるのかなって思う。まぁ実際兵馬の変化は最初の付喪神絶対赦さないマンから段々とクソ真面目萌え男と化していったから、本当に大きい変化だと思う。
そんなこんなでぼたんにも徐々に変化の兆しが見えつつあるところで夏からは第二章が始動、果たして今度はどんなヤクザとチンピラが兵馬とぼたんと長月の婚礼調度に襲い掛かる事となるのか、そして第二章でこそ匣のcv.は明かされるのだろうか…。

 

英雄王、武を極めるため転生す
~そして、世界最強の見習い騎士♀~

悪くはないノリだとは思うし、どこまでいっても根っからの戦闘馬鹿さもこの作品らしい雰囲気をつくっていたかなと思う。別にこの作品だけに限った事では無いが、やたら胸を強調しまくってるアカデミーの制服をデザインした人はとち狂ってると思う(誉め言葉)。転生という形でのTSものではあったが、一応精神人格の性は男のままって事でいいのだろうか…。

 

トモちゃんは女の子!

それぞれがそれぞれに過去や呪縛に囚われて面倒な事になったりサイコパスさを滲み出したりして、本来なら全く必要の無い遠回りを続けにし続けたこのクソ面倒な関係性だったけれども、いろんなところで変化が起きたりこれまで通りだったりしながら最後は上手く纏まったかなとは思う。本当最後の最後まで面倒な事が多々起きたけれども、その分それぞれの想いが成就した時の達成感というか安心感も大きかったと感じた。

 

スパイ教室

1話ごとで見れば別にそこまで悪くなかったようにも思うが、作品全体で見るといろいろ粗末なところが目立ったなという印象。特に最初の花園編で8人目の仕掛けをやる為とは言え間の話を一気に飛ばしたのは構成や展開の雑さを目立たせる結果になったと思う。まぁなんというか悪くは無いけれどいろいろと雑なアニメだったなと自分は感じた。1週順延にはなったがひとまず3月内に全話放送を終えられたのは良かったというところか。
最終話ラストは如何にも続きそうな引きだったが果たして…[*8][*9]

=4/07追記=

2nd season、今夏放送! (知ってた)

 

真・進化の実
~知らないうちに勝ち組人生~

まさかの帰ってきた進化の実、1期同様に悪ノリが過ぎるくらいにいろいろ自由に展開していた一方で、魔神教団との争いは悪ノリ要素なんか知らないってくらい深刻な話が展開された。とはいえ最終決戦で急にいつものノリに戻る辺りがこのアニメらしいとも感じるが。とはいえこれまでの出逢いや戦いの積み重ねが魔神教団の面々を大きく動かしたのかなって感じるし、そういう点では誠一のこれまでの歩みは間違いじゃ無かったのかなって思う。
まぁ欲を言えばもっと1期のとち狂った話を見たかったような気もするが、それでも2期も十分楽しめたかなと思う。まさか7話で原作の美紅先生が実質メインを張るとは思っても無かったが…。そんな美紅先生が書いてる別作品[*10]が春アニメで放送するのでそっちも楽しみにしたい。

ところで1期最終話のラストで出てきた謎の男(?)は結局一体何だったんだ…。

 

最強陰陽師異世界転生記

本当何なんだろうこのサイコパス陰陽師は。あくまでも自分の為であって自分の手駒には優しく出来るけれどもそれを侵すものには一切容赦はしないという、そういうところが前世でやらかしたところでありコイツの弱さなのかなって思う。自分だけが生き永らえる為ならここまで滅茶苦茶な事はしないし、恐らく人間に感性や価値観が近いとはいえ下僕の管狐に滅茶苦茶ドン引きされてる辺りにコイツの異常さが出ていると思う。まぁ本当にとんだサイコパス野郎だったけれども、それでも最後は結果的に自分がやりたい事をはじめられたのは良かった、のだろうか…。

 

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2

※最終話が放送されていない地域もあるので以下折り畳みます
▼▼CLICK▼▼

1期に引き続きメイプル以下楓の木メンバーや上位プレイヤーのバケモノ化が更に進んだしより運営サイドの無能さも加速していった2期だなと感じたところだが、ギルド間の対抗戦が多かった1期から2期では組織個人の両レベルでギルド間の繋がりや関りが多くなった印象だった。その最たる例が素を晒せ合えるメイプルとミィの関係であり、終盤のイベントでの大連合であると感じる。そういうゲーム内での関係が広がったという意味では彼女達にとってはより楽しめる場となったのだろうと思う、他の一般プレイヤーがどう感じているかは知らんが。

ただでさえ当初の昨年内放送の予定から今期にずれ込んだうえに昨年末に某国の制作ラインが止まった影響もあり2度の延期、子会社含め他のSILVER LINK.案件と共に巴倒れという惨事になったが、とりあえず4月中に全話完結できたという点ではまだまともな方なのだろうか、他2本は夏まで延ばされたし…。

 

総括

これまで同様にそんなにどれも悪くはないものが多かったかなという印象。普通~思っていた以上に楽しめたのも多い中、『冰剣の魔術師が世界を統べる』の存在感はとても強かったと思うしいまの時代にこんなアニメーションと巡り合えて本当に良かった。

冬アニメは放送順延が多発して既に春アニメも何本かは夏以降への順延が決定している。恐らく年内いっぱい影響は続きそうであるが、どうか春は冬よりも遅延が起きない事を願いたいところである。勿論納期厳守でクオリティが落ちるなんて事もあってはいけないのでそこのバランスは悩ましいところである。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


脚注

*1:最終話前の互いの肌で温め合うところくらいだろうか

*2:原作だと描写されているのだろうか

*3:尚自分はこのアニメしか作品を知らないのでそれ以上の事は何も語れないです

*4:『農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。』

*5:原作で描かれているかは知らんが

*6:石鹸枠とは (セッケンワクとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

*7:同様に先輩が後輩に弄られ振り回される『宇崎ちゃんは遊びたい!』はそんな感じで交際まで漕ぎ着いたけど

*8:実は某配信サイトで前半クールと表記されてたり、公式サイトでの情報解禁の告知画像のファイル名が"Season2"だったりと、本編に負けず劣らずなガバガバ具合なのだが…

*9:追記の通り公式サイドのガバガバ情報管理通りになりました

*10:異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する ~レベルアップは人生を変えた~』