渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】まんがタイムきららフォワード 2023年5月号

 

丁度先日閉幕したWBCで日本が王座を奪還したタイミングでの今月号『球詠』が表紙というのは、4月に最新13巻が発売されるのもあるがWBCの時期に合わせて持ってきたのだろうか。いやあの編集部の事だからそこまで深くは考えてはいなさそうだし単なる偶然だと思う。それにそれで今月号で最終回の『ちょっといっぱい!』が先月に表紙を回されたことが赦される訳でも無いとも思う。

まぁ妄想と愚痴はこの辺にして今月号も語ります。

 

過去の感想記事↓↓↓↓↓

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

今月号情報

2023年3月24日発売
価格:590円(税込)

◎巻頭カラー

師走ほりお『高瀬さんはドル活に夢中です』

◎表紙

マウンテンプクイチ『球詠』

◎最終回

火曜『ちょっといっぱい!』

うちのまいこ『スローループ』
Magica Quartet・富士フジノ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』
まめ猫『ももいろモンタージュ
木蓮アネモネは熱を帯びる』
はづき異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』
betock『色んな女の子とキスをしていたら、百合キスに目覚めてしまいました…。』
橘まなりサキュバスイッチ』
一ノ瀬けい『花唄メモワール』
牛木義隆『追風のジン』
そめちめ『ほうかご再テンセイ!』
蒼山サグきんつば『すぱいしーでいず!』
大原ロロン『オンラインゲーム仲間が隣の席の怖い女の子だった話』
凛子『なんだ来てたの』
Magica Quartet・あらたまい巴マミの平凡な日常』※次回7月号掲載

◎休載

津留崎優 『SA07』
おみなえし『魔法使いロゼの佐渡ライフ』
くずもちまつり・誰がし薪窯のパンドラ』

個人的に毎話楽しみにしている佐渡ライフとパンドラがどっちも休載なのはちょっとつらいです…。

 

連載作品感想

高瀬さんはドル活に夢中です
《師走ほりお》

推してる人が有名になるのは良い事だけどもそれで欲しいものが買えなくなるのは困るし、かと言ってサイレントな人気ばかりが先行すると推しの活動に影響が出かねないというジレンマ。そんな高瀬さんの想いや不安に触発されてもっと自分から発信をしていこうとする江田、そう簡単に自己肯定感をあげられるものでは無いけれども作家として次の段階へと進みつつあるところである。そんな中で高瀬さんとの関係もどうなっていくか気になるところであるが、予定が合わないと知ってあんな表情をするくらい[*1]に高瀬さんの江田への想いは単なるドール活動仲間以上のように感じる。そんな想いを江田が察せるかどうかも気になるところである。

 

スローループ
《うちのまいこ》

釣ったマグロがヒト化して食べ損ねたうえに別のきららキャラに先を越されてしまう危機であると、MAX連載『マグロちゃんは食べられたい!』の白浜みさきが知ったら一体どうなる事なのか…。

まぁそんな事は置いといて、2巻で言ってたマグロを釣る夢に大きく前進した小春だが、よく学校側の許可が下りたものだなとは思う。そんな夢と計画に盛り上がる中、話はひよりと卵焼きにまつわる昔話…、となったがその本題に辿り着くのに1話だけでは足りなかったし父とのフライ釣りの思い出の方がメインの話になる勢いである。それはそれとして前回までの二葉の話から今回は幼少のひよりと恋と連続してそういうのが好きな層にとってはたまらない展開が続いているなと思う。今回はそこまで辿り着けなかったが次回こそはひよりと卵焼きの関係が語られる事となるだろうか…。

 

異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~
《はづき》

前回の修行を経て熱波師としてひと回り成長したスラー、一方流奈も決心して自身の帰還と施設存続に向けて動き出した今回。それぞれ掴み得たものを今後どう生かしていけるかというところであるが、ととのいと感情の揺れ動きの共鳴は今後どう展開に関わってくる事か。ともかく目標に向けて前進した流奈達の今後に期待したいところである。

 

色んな女の子とキスをしていたら、百合キスに目覚めてしまいました…。
《betock》

キス伝染騒動が収束して今回は息抜き的な水着回。人工呼吸は断じてキスでは無いと思うが、普通に事故った雪奈はともかくそれを見て邪な考えを思いつく華恋の方が百合キスに目覚めてはないだろうかって気がする。楓音に救われたのもあるだろうが前々回で特訓に付き合った結果拍車がかかったのかも知れない。同じく邪且つ露骨にキス待ちしてたリリエルは多少なりともこれまで楓音を弄ってきた分の報いは受けただろうか。
一方華恋だけでなく先生もキスに目覚めていそう、というか欲求不満になってるだけだろうか。少なくともサリエルが言ってた呪いの記憶は残らないというのは嘘としか思えないし、キス欲を掻き立ててるだけな気がする。そんなこんなで次回からはバンド編がはじまりそうだが、今度はどんな目に遭う事か…。

▼以下呪いのアレコレついて折り畳み(CLICK)▼

そして前回楓音達に接触してきたルシフェル、対象の弱みに付け込んで呪いをかけている事から呪いを堕としたのも彼女と見て間違いなさそうだが、上層部も推定と言っている辺り本当にそうかは怪しそうである。リリエルやサリエルが知らない上層部が隠蔽してる事実を知ってしまい過激な手段に出た、ていうのがこの手の悪役のベターそうな展開だとは思うがどうだろうか。
そんな堕とされた10の呪い、現在3つを解呪して残りの7つ、あと7人をキスで救えば一連の事態は解決して楓音の役目も終える事となるが、それまでに楓音の百合キスはどこまで目覚める事になるのか…。因みに前回までに解呪した、ペンダントのセフィラが光ったのはコクマー、マルクト、ネツァクであるが、以下未だ出てきてない残り7つのセフィラについて簡潔に纏めておく。[*2]

ケテル(王冠・思考、創造を司る)
ビナー(理解・女性原理の象徴)
ケセド(慈悲・王座に座った王)
ゲブラー(峻厳・天空の外科医)
ティファレト(美・セフィロトの樹の中心に位置)
ホド(栄光)
イェソド(基礎・裸の男性)

以上がその7つであるが、これに加え隠れたセフィラとしてダアト(異次元の存在・神の真意)がある。前回出てきたクリフォトと共に今後の展開の鍵となりそうか気もするが果たして…。

それと先月号の記事で謎と書いた雪奈の呪いとコクマーと虫怪人の関連性だが、象徴である至高の父や男性原理という方向でなく、守護天使ラジエルが持つラジエルの書」[*3]から雪奈の本好きと結び付けて、本から得た知識や願望が学校での怠け化や虫怪人として現れたのでは、と思う。

第1巻は発売中!

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サキュバスイッチ
《橘まなり》

今回も含め毎話お〇ん〇ん発言が飛び出すなど規制とコンプライアンスに喧嘩を売る新たなきららの問題児となっているこの漫画だが、今回は入れ替わり中のメル子があんずの身体で専門学校に通いそれをあんずが尾行する話。勿論このふたりの事だから何も起きない訳が無く、メル子は立川に対して過度に接触するわ彼のお〇ん〇んを露出させようとするわ、あんずは無自覚に催淫を発動させて教室をハッテン場に化したりと、状況が状況故に連載しているのがきららじゃなかったら本番行為に及んでいたかも知れない。立川も抜こうとする手前だったし…。
まぁそんな一件を経て多少は歩み寄りはじめてきたのかなとも感じるふたりの関係であるが、次回水族館デートで更にどこまで近付く事となるか、いやそれ以前に何事も無くデートできるのかどうか…[*4]。ていうか暗がりでデートのシチュエーションを「エロくね?」って言うバイト先の先輩[*5]は絶対にまともな気がしない。

 

花唄メモワール
《一ノ瀬けい》

梅が幼女だった頃の曾祖母イネと出逢った前回、現代での嗜好を知ってたからとはいえまさかイネのアイスクリーム好きをつくった元凶が梅だったとは。もしこれでつくっていなかったら現代にどんなタイムパラドックスが起きていたか怖いところであるが、一方で過去の歴史は変えられず何か事を起こしても史実通りに収束する、となると藤野の危機回避も相当に難しいのではないか、と思ってしまう。
そんなイネに「生きてくれていればそれでいい」と語った[*6]女将の想いは、藤野に向ける梅の想いと同じ若しくは近いような気がする。イネもアイリスも大切だった人を欠いていて、それでもしっかり想ってくれる人がいたり出逢えたけれども、だからこそ梅にはそんな目には遭って欲しくない、大切な人である藤野をどうか守り抜いて欲しいと願うところである。

ところで「今なら何でもできそう」[*7]とちょっと調子に乗った矢先に足を挫いた梅だったが、躓いた仲居を庇った意味では何でもできるという言葉は嘘では無かったからちゃんと仕事していると思う。同じく大正にとんできて調子に乗って即花瓶を割ったどこぞのおバカ印[*8]とは大違いだしなんだか梅とは対照的である。

 

ほうかご再テンセイ!
《そめちめ》

所長がメルアに打ち明けた事実と計画。地球帰還の為に転生と再転生の技術をつくってしまった事、地球人がオルタナを支配しようとした過去。劇中での描写は無いが、恐らくいまの日常に至るまでに地球とオルタナのいろんな争いを経験したからこそ、いまの日常を無にしてでも二度とそんな事が起こさないとする所長の罪と責任を背負う覚悟を感じた。
一方詩星サイドは相変わらず水着のノイズが酷かったものの[*9]、自分自身や他人、そして世界の事を知ろうとする詩星の変化と決意と覚悟が印象的に感じた。それぞれがそれぞれの信念と正義の為に遊びを捨て本気で戦いに挑む展開となったが、誰の強い想いがこの世界を変える事となるだろうか…。

 

ゲスト作品感想

オンラインゲーム仲間が隣の席の怖い女の子だった話
《大原ロロン》

なんというかネットリテラシーに対する深刻な欠如は大分問題じゃないだろうかと感じたけれども、そんな事が切っ掛けだったけれどもオンでもオフでもより仲が近づいたから結果ヨシ!なのだろうか。そこから更に先の関係へと発展するかはいまの時点では微妙そうであるが、一応先に進みたいとはどちらも思ってるからいずれそうなると願いたいところである。

 

なんだ来てたの
《凛子》

就活学生と書店員の本で繋がる密かな関係。そういう隠れ家で過ごし楽しむ日々が毎日ずっと続くのもいいのだろうが、現実から逃げたいと思える場所があるから日々頑張っていけるし、現実から切り離されたようなここをより愛おしく思えるのかなって感じた。ラストで入社すぐから逃げ込む辺り社会人としてやっていけるかとても不安に感じるが、それもこの場所があればきっと何とかなる、と思いたい。

 

次号予告

次号のきららフォワードは、 単行本第2巻が4月12日に発売 『ももいろモンタージュ(まめ猫)が表紙を飾ります! さらに! 待望の単行本第1巻が5月11日に発売! 『魔法使いロゼの佐渡ライフ』(おみなえし)が登場! その他、新連載! 『しゅがー・みーつ・がーる!』(白野アキヒロ)や大好評連載!『え? 結婚って3次元でもできるんですか?』(あらたまい)をはじめ、話題作品が目白押し!! フォワード6月号は4/24発売予定! だんだん暖かくなってきましたね! 季節の変わり目、体調お気をつけください! 新年度もまんがタイムきららフォワードをよろしくお願い致します!

引用:まんがタイムきららWeb

次号は『ももいろモンタージュ』が連載を開始した22年6月号以来に表紙で登場、来月に最新第2巻の発売を控えてのタイミングでの表紙はこの先の展開に期待とみていいのだろうか。

新連載には21年8月号で読切掲載した『しゅがー・みーつ・がーる!』が登場、編集部や作者のツイートからして連載版は読切版から改めて仕切る形になりそうだが、ふたりの食で繋がる関係はどう発展していくかに期待したいところである。
読切版はCIMIC FUZで配信中!来月号からの連載開始以降も配信が継続するかは微妙な気がするので、是非連載開始までにご一読を。

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終わりに

恥ずかしながら自分は連載を追っても作品に触れた事も無かったが、フォワードの一時代を築いた『ちょっといっぱい!』の完結は寂しく感じる。だからこそ最後がこんな扱いになったのはどうも不満を感じるが、アニメ化作品でもそういう前例が無い訳ではないからそこはそういうものだと割り切るしかないだろうか。
一方で新連載組はどれもこれからに期待したい作品が多いのでそれはそれで楽しみである。今月は休載だったがその期待作品のひとつ、『魔法使いロゼの佐渡ライフ』の第1巻が5/11発売となるのでそっち方にも期待していきたい。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


脚注

*1:22頁、24頁

*2:引用:生命の樹 (旧約聖書) - Wikipedia

*3:宇宙の神秘の知識を一冊に纏めた書物

*4:まぁこの漫画の事だから無理そうな気はするが

*5:272頁

*6:305頁

*7:283頁

*8:キャラット連載『紡ぐ乙女と大正の月』の藤川紡

*9:それもそうだし何なんだよ水着のスタンピードって