渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【総括】令六 大相撲夏場所

 

先場所は直前に身の回りで慌ただしい事が起きて中継観戦を全休、初場所以来2場所ぶりに中継観戦を皆勤した今場所となったが、今後への期待以上に現状への不安と不満が溢れ出てしまう事となってしまった。そんな角界のいまとこれからについて、主観と偏見で余りに身勝手に語っていく。

 

 

⇩過去の大相撲記事⇩

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

 

今場所を振り返る

若手の躍進

夏場所は新小結に昇進した大の里が初優勝を果たした。
先場所で尊富士が新入幕且つ前相撲から入門して最速で優勝したのに対して、大の里は幕下付出し入門からの最速での優勝記録を打ち立てた。上位陣相手には4戦3勝として、相撲内容も力強さを感じるものが多かったように思う。
これで来場所は関脇への昇進はほぼ確実、早くも大関取りが見えてくる事となる。審判部長を務める高田川親方(元関脇 安芸乃島)は明言していないものの、来場所も優勝かそれに準ずる成績を収めれば一気に大関昇進の機運も高まるであろう。とはいえここまで順調に番付を駆け上がってきているものの来場所は入幕4場所目、そろそろ他の力士に大の里対策をされてこれまでのような強さを発揮できなくなるかもしれないし、そう簡単にいく程大関取りというのは甘くはない。そんな初優勝を果たした期待の若手は果たしてどこまで駆け抜けていくのか、来場所も目が離せなさそうである。

大の里の他にも優勝争いにんでいた欧勝馬や湘南乃海など、若手力士の更なる活躍にも期待したくなるがところ、そう簡単にはいかないだろうか殻を破ってより躍進して欲しいものである。

 

番付崩壊

大惨事

そんな若手が躍進する一方で上位陣、横綱大関はとんでもない醜態を晒してしまう場所となってしまった。

波乱では済まない幕開けだった、初日から5人全員出場した横綱大関が揃いも揃って土をつけられるという、う〇こみたいな惨劇からはじまった夏場所だった。翌日からは照ノ富士と貴景勝が休場、今場所を角番で迎えた霧島は思うような取組が取れず七日目から休場、来場所は関脇に下がり大関復帰に挑む事となった。
これによって前半戦が終わっても無い時点で5人いた横綱大関で出場しているのは豊昇龍と琴櫻のふたりだけとなったが、ふたりだけになりながらも中日まで安泰せず相撲内容も不安が付き纏うものだったりというものだった。一応どちらも二桁の白星をあげて優勝争いに絡み続けたものの、安心してみれられない相撲内容といい、優勝争いも常に先頭の平幕を追いかける展開であった。こんな相撲内容で且つ平幕を追いかける展開というのは自分としては、「不可解で信じられない事に、豊昇龍と琴櫻は何故か千秋楽まで優勝争いに絡み続けた」というところである。結局千秋楽は直前の取組で大の里が優勝を決めた事によって、豊昇龍と琴櫻の結びが消化試合になってしまったうえに、表彰式で40kgもある内閣総理大臣杯をひとりで担ぎ上げた村井副官房長官に盛り上がりでも負けた責任は余りにも重過ぎる。

結局初日にう〇こみたいな惨劇からはじまった夏場所は、二場所連続で番付下位の力士の優勝を許すというう〇こ展開で終わってしまった。いや大の里が優勝した事が悪という訳では無し、記録を塗り替えた大の里の優勝は大変喜ばしいものである。だがそれ以上に番付を掛けあげっていく若手や下位の力士の壁にならばければいけない横綱大関の無様な悪印象が強過ぎる、故に大の里の優勝も諸手で喜べない、というのが率直な想いだ。
照ノ富士と貴景勝、横綱大関という責任を全うしなければいけないという思いから万全ではない状態で強行出場したのかもしれないが、それにしても初日に取って「やっぱりダメでした」と二日目早々に休場してしまう、いくらなんでもこれは大相撲に対して失礼過ぎるのではと感じてしまうし、状態が万全でないのが分かってるのに出場したのは余りにも馬鹿げた決断としたか思えない。

何の為の横綱大関か

横綱と大関というのは、ただ勝ち越し続けるだけではあがる事ができない地位であって、それ故に周りからは勝利に対してより期待をかけられてそれ故に果たす責任も重くなる、それが大相撲の看板たる横綱大関であると思うが、それがこんな無様を晒すようじゃ一体何の為の番付なのか。
NHK中継の解説やスポーツ紙のコラムで様々な親方が起この事態を嘆き、横綱審議委員会の山内委員長は「番付崩壊の危機」だと語った。だが番付崩壊なんてものはいまにはじまった事ではない、ここ数年で幕内全体の実力差は徐々に拮抗しつつあり、横綱大関が責務を果たしきれないという場所もあった。番付の崩壊はとうの昔からはじまっていて、いまの現状は番付の有名無実化まで事態は深刻化してるのではないかと感じる。
優勝争いに絡む程の下位の力士の躍進や割が崩れる展開はそう簡単に起きないからこ盛り上がるものだと思う、それがこうも簡単に優勝争いに入り込まれ割が崩れる事も常態化してしまえば、本来なら盛り上がる展開も只のう〇こ展開となってしまう、それ程に今回犯してしまった横綱大関の罪は重過ぎる。これでは何の為に横綱大関という特別な地位を任せられているのかが分からないし、横綱も大関もそのうち不要になってしまうかもしれない。勿論毎場所毎番好調を維持して勝ち続けるなんて事は到底不可能だろうが、それでもこうも揃いに揃って不調なのも問題であろう。

いま一度己の地位と責務に向き合わないと、今後もどうる事か分かったもんじゃない。未だ未だ語り尽くせていないが最後にひと言述べてこの話は終わりとする。

猛省しやがれこの馬鹿共!

 

怪我への対策

横綱大関の3人もそうだが、怪我で休場する力士も多かったような印象である。まぁそれ自体は別に以前からそうな気もするし、以前負傷した箇所がなかなか癒えず騙し騙しで土俵に上がらざるを得ないのだろうが、それにしてもここまで負傷する力士が多いのは何か手を打たなければいけないのでは、とも感じる。

全然癒えないまま強行出場なんて事をさせない為に、一度休場したら少なくとも加療期間中は出場できないようにするとか、悪用されない対策をとって公傷制度を再開するとか。より治療を受けやすい環境をつくっていくとか、現代医学の知見も取り入れて治療や怪我をしにくい身体をつくっていくとか、打てる手はいろいろあるとは思う。
ただ結局のところ怪我をしにくい身体をつくるには一にも二にも稽古を重ねるしかないのでは、と思う。例えそれが前時代的だと言われようが、何十番もぶつかって組んで投げられて、その中で負担のかからない攻め方や受け身の取り方を身体で覚えて、同時に筋力瞬発力持久力を高めていく、結局はこれに帰結してしまうのではないだろうか。

こうも力士の負傷や休場が相次いでしまうと全体として盛り上がりに欠ける事になりかねない、それが看板力士たる横綱大関なら尚の事。小手先だけの対策では無く、あらゆる分野を活用して取り入れてより力士が安全に相撲をとれるようにしていかないといけないし、力士本人もそれは同様である。怪我対策と治療環境の形成は待ったなしだ。

 

 

各段優勝・三賞受賞力士

各段優勝

幕内 西小結 大の里 泰輝 石川県 二所ノ関部屋 初優勝
十両 西6枚目 若隆景 渥 福島県 荒汐部屋  
幕下 東11枚目 藤青雲 龍輝 熊本県 藤島部屋  
三段目 西87枚目 旭海雄 蓮 モンゴル 大島部屋  
序二段 東83枚目 朝東 恒汰 高知県 高砂部屋  
序ノ口 東5枚目 野田 典雅 和歌山県 藤島部屋  

 

三賞

殊勲賞 西小結 大の里 泰輝 石川県 二所ノ関部屋 初受賞
敢闘賞 西前頭14枚目 欧勝馬 出気 モンゴル 鳴戸部屋 初受賞
技能賞 西小結 大の里 泰輝 石川県 二所ノ関部屋 2場所連続2回目

 

 

宮城野部屋問題、その後

所属力士の暴力問題による師匠の指導監督責任を問われて伊勢ヶ濱部屋に転籍した宮城野部屋の力士のうち、4人が夏場所限りで引退する事が発表された。その引退する4人のうちのひとりである宝香鵬が先日スポーツニッポンの取材に応じた。

www.sponichi.co.jp

記事を読んだ率直な想いとしては、こんな形で土俵を下りる事になってしまって、現在所属する伊勢ヶ濱部屋の親方や力士に相撲協会がもっと配慮できたのでは、こんな決断をせずに様々なケアができたのではないとか、と感じる。力士本人の決断を尊重しなければいけないのは勿論であるが、こんな不本意な形で土俵から下りなければいけない、そんな決断をさせてしまった周りの責任は重いのではないかと思ってしまう。一部では元所属力士が多数引退を検討しているとも報じられているようだが、こんな事態が再度起きないよう、相撲を続けたいと思いながらそれに反する決断をしてしまわないよう、元所属力士へのケアにより注力していかなければならない、そう自分は思うところである。

まぁ師匠の指導監督責任も当然ではあるが、そもそもで言ってしまえば問題の力士が人間としてゴミ同然の行為をしていなければこんな事にはなってなかったから、犯した罪は余りにも重過ぎると思うところである。

 

 

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。