渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

【感想】まんがタイムきらら -2024年6月号-

 

先月号の記事でも書いたが、なかなか連載に昇格する作品が出てこないのは気になるところである。とはいえ掲載できる枠が空いてるからといって読者の反応が振るわない作品を昇格させても雑誌全体の質を落としてしまう事になるから、そこは編集部としても難しい判断を迫られていそうである。そんな新連載昇格に向けてゲスト読切作品がどんな動きをみせるのかは暫く注視が必要だろうか。

て事で今月号もいろいろ語っていきます。

 

 

⇩過去の感想記事⇩

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

 

今月号情報

発売:2024年5月9日
第22巻第6号 通巻247号
定価:470円(税込)

 

◎巻頭カラー

北斗すい「ちみどろアイスクリーム」

三上小又「ゆゆ式」
大熊らすこ「星屑テレパス」
若鶏にこみ「かみねぐしまい」

◎表紙・センターカラー

わらびもちきなこ「しあわせ鳥見んぐ」

西畑けい「きもちわるいから君がすき」※次号休載
ミナミト「ほぐして、癒衣さん。」※次号休載
ルッチーフ 「ほうかごバスケット」

◎センターカラー

篤見唯子「スロウスタート」

千種みのり「好都合セミフレンド」
むつをむつ・蒼井ゆん「異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~」

◎センターカラー

あきらんぬ「キミはあくまでも。」

さのださだ「ばくちぬぎ!」
杉谷エコ「そよかぜアニマート」
空くれない「かっさい!」

◎センターカラー

海老川ケイ「魔女まじょS-WITCH」

夕凪ショウ「こもれびシュトラーセ」
檜山ユキ「妄想アカデミズム」
ヤマトバンビーズ「インベーダーニャンべーダー」
meitoro「Healingスペース」
異識「あっちこっち」
ひさまくまこ「一畳間まんきつ暮らし!」

◎リレーエッセイ My Private D☆V

一ノ瀬けい

◎休載

かきふらい「けいおん!Shuffle」

 

★読者プレゼント★

A:表紙イラスト図書カード(10名)
B:「しあわせ鳥見んぐ」A5ノート(5名)
C:「ちみどろアイスクリーム」ミニハンカチタオル(10名)
D:「キミはあくまでも。」弁当箱(3名)
E:サイン入りコミックス「しあわせ鳥見んぐ」3巻(3名)
F:サイン入りコミックス「ちみどろアイスクリーム」1巻(3名)

 

 

連載作品感想

ちみどろアイスクリーム [#14]
《北斗すい》

なんか短絡的な気もする偲音母に前回振り回される格好になりながらも再びの日常となった今回、そんな下校中に雨に降られ冷えた身体を日向宅の風呂で温める事に。勿論何も起きないという訳はなく、そんな意図は一切無いのに妙に色気が出てしまうのは最早定番イベントであるが、それにしても9話の海回[*1]で腐りかけて[今回は風呂で溶けかけてと、本当偲音の身体はなんか難儀過ぎるなって感じる。世間一般でいう普通の日常を過ごすにはやはり人工心臓をどうにかするしか無さそうだが、果たしてどうなる事か。
それにしても日向が偲音との同棲に前向きそうな事を言ったのは単なる考え無しなのかそれとも本心からなのか、どっちにしても偲音不在の日常は日向にとっては最早異常という事だろうか。

 

第1巻は5/27発売!

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ゆゆ式 
《三上小又》

忍術万能説、いやそれが忍術である意味ってあるのだろうか、いやそんな事には特に意味なんて無いのかもしれないが。まぁそんなのが無くても自分の可能性を信じたい年頃なのだろうが、そういう過ぎるくらいに前向きなのは決して悪い事では無いと思う。にしても眠気に襲われてるときの唯って本当隙だらけだなって感じる[*2]、そこから眠気が連鎖していくのはなんか分からんじゃ無いけど、一体そこで縁と眠気じゃない何を入れ替えたのかゆずこは。

 

第14巻は7/25発売!

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星屑テレパス [#50]
《大熊らすこ》

ひとまずは無事に空撮できたものの、次へと繋げるべく改良点を洗い出す事にする一同。そこで出た最高高度以外で地表が映るカットが無かった点の改良を思案するが、映えと機体の安定性を両立させるのはなかなかに難しそうである。そういう案を出すのは未だ未だ瞬に頼るところが大きそうだし、瞬自身も自分ひとりでやった方が早期解決できるのではと思っているが、それでは2巻の選手権のときと何も変化していないという自覚もある。そんな矛盾を抱えながらもロケ研一丸で理解を深めて製作できるに越した事は無いし、それは竜岡に逆襲したい瞬の目標とも矛盾はしないし、いろんな機体をつくっていく事は必ず次への経験となる。そんな感じで瞬なりにやり方というか、人との関わり方を見出したのかなって気がする。
とはいえ海果の竜岡に頼る案は内心一番無いと思いながらも、どうにか抑え込んで肯定したのは瞬なりの成長であろう、選手権以前だったら一体どれだけボロクソな事を言った事か分かったもんじゃない。まぁ実際先人の経験を頼るというのは決して的外れな案では無いし、未だ未だ知識も技術も経験も不足している藤野岬ロケ研としては、数々の結果を残している竜岡に頼るというのも、この先に向けて大きな経験となりそうである。

 

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かみねぐしまい [#14]
《若鶏にこみ》

神との同居生活がはじまってひと月、早いうちに課題を達成させて未だ未だ甘えたいであろう母の元へ帰してあげたいと思うツギノ、そう思う中で実際届くかどうか分からない主張を叫ぶも、まさか実際に届いて神母と接触することになるとは思わなかったであろう[*3]。そんな異常な出来事を前にして言いたい事は言えたし聞きたい事も聞けたから、ツギノなりに頑張れはしたのかなって感じる。
一方で自称ツギノの友人という伊藤葆光、今後記事内では“ほこ”と呼ぶ事にするが、そんなほこと遭遇する神。相変わらず自分が神だと信じる人には弱いものの、それでも神なりによく知って考えようとしているのはこれまでからしたら大きな進歩であろう、とはいえ未だ未だチョロそうなところは目立つが。とりあえずはツギノの事を知りたいと求めるほこに対して、ほこの事をより知りたいという条件を出した神であるが、既になんか普通じゃない雰囲気の漂うほこは次回どんなものをぶっこんでくるだろうか…。

ところで毎話回替わりいろんな情報が載せられていく柱スペースのキャラ紹介であるが、今回初掲載となったほこのキャラ紹介一発目が

通称ほこちゃん。ツギノのクラスメイト。
時間のある時は買い物にも時間をかけたい派なのでツギノが好き。

引用:まんがタイムきらら 2024年6月号36頁

いやそのりくつはおかしい。

一体何がどうしたら買い物に時間をかけたい事とツギノが好きが結びつくのか、やはり伊藤葆光は只者では無い女のようである。

 

第1巻は6/27発売!

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しあわせ鳥見んぐ [#39]
《わらびもちきなこ》

蔵王遠征から戻り美術館でのバイトをはじめたひな、それは夢中になっている人が好きなひなが、自分がいいと思った作家を多くの人に知られる助力をしたいという思いからであった。そんな自分の感情に素直になったものの、完全に巣立つまでには未だ未だかかりそうではあるが、いつかその時が来ようともまた育った巣へと戻ってくる。ようやく先へと踏み出したひなであるが、巣に戻ったときに成長した自分をみせる相手が、これまでの成長を見守ってくれた人がいるからこそ遥か高く遠くへと羽搏こうと思えるというものだろうか。そんなこれから巣立っていくひなが戻ってくるのを待って成長を見守っていく為にも、未だ未だばあやもこんなところでくたばれないというところであろう。

 

第3巻は5/27発売!

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きもちわるいから君がすき [#27]
《西畑けい》

大分長くなったので折り畳みます
▼▼CLICK▼▼

網干千恵との記憶を回想する芦屋々々。

陸上競技で常に先頭を走り続けてきた勝者の芦屋が、自分とは真逆の敗者である千恵に近付いたのは単なる哀れみからだった。所謂陰キャだった千恵が芦屋の後を追いかけその気位の高さを発揮するまでに時間はかからず、数ヶ月足らずで勝者の座にいた芦屋を引き摺り下ろした。そんな千恵に「々々と横に並んで一緒に走れるのが嬉しい」と言われてから芦屋の千恵に対するすきがはじまった[*4]、同時にそれは芦屋の停滞のはじまりでもあった。それ以来芦屋は千恵から勝者の座を奪還する事ができず、常に千恵の後ろを追いかけるという座に甘んじ続け、そうやって停滞し続けてるうちに終いにはすきの気持ちを伝える事無くどこの馬の骨とも知らぬ男に千恵を寝取られ[*5]嘗て勝者だった芦屋々々は完全なる敗者へと落ちぶれた
そんな失意の中で就いた教職で見つけた面影、あの日哀れみから近付いたときの千恵に似た生徒の姿。すきになった時の千恵に囚われづける芦屋は毎年入学してくる陰キャ生徒をあのときの、自分がすきだった網干千恵へと修正し続ける、それが芦屋々々の過去であり、芦屋々々のきもちわるさである。

 

…という芦屋過去編であったが、ラスト54頁の芦屋について言わせてくれ。

「中身は修正すればヨシ!!」
じゃねーんだよ芦屋!!!

それに何なんだよ編集部の煽りコメントも!

『“千恵にするだけ”で簡単解決♪』
する訳がないだろ!!!!!

確かに修正する事によってあの日すきになった千恵に似せる事はできるだろうが、どれだけ修正しようと網干千恵になる訳など無い宝塚先輩や西宮透が網干千恵になるなんて事は絶対に無くその逆もまた然りである。そんな揺るがない絶対的な事実を芦屋が頭では理解してるかは分からないが、網干千恵をすきになり網干千恵に囚われ続け網干千恵へと修正し続ける、それが芦屋々々というきもちわるい怪物である。

とはいえすきになった人が寝取られて自棄を起こす気持ちが分からないとは言わないが、だが高校2年ですきになってから最後のインカレまでの間にそれを伝える機会など幾らでもあっただろうが、結局をれを伝えられなかったのは芦屋の怠慢以外の何物でもない。それに先頭になった千恵が更に先へと進んで競技でも人生でも勝者となれるまでに成長変化していったのに対して、芦屋は「々々と一緒なのが嬉しい」と言われたあの日から全く成長変化する事が無く、すきであり続けた千恵の成長変化にすら気付く事ができなかった、千恵と一緒にいたいと願いながら芦屋は千恵から勝者の座を奪還しようと何も成長も変化もその努力もしなかった、常に勝者だった芦屋にはこれまでそんな必要すらなかったのかもしれない。あの日千恵をすきになった瞬間芦屋の無様な敗者への転落していく人生が決まってしまったのである。

先月号の記事で『芦屋は指導力やコミュニケーション能力が高そう』と書いたが、今回の話を見る限り芦屋は人を見る能力が大きく欠如していると感じるし、そんなものでよく教職に就けたもんだと思う。とはいえ教職を目指して実現させてる事から指導力やコミュニケーション能力が元から高いのは確かだろうが、それは千恵への修正に利用しているであろう辺りなんたる間違った使い方な事か。

芦屋はいまのきもちわるい生徒4人が辿るかもしれない末路のひとつだとは思っているが、一番それに近いのは霧乃だろうが。芦屋よりも多彩で様々な事で勝者であり続けたところや、孤高のソリスト陰キャである透をすきになったり、そんな相手に自分の人生が狂わされるような事になったり、そういう点が共通していると感じる。
だが霧乃にとって透をすきになったのと同じくらいに大きな変化は、自分とは異なるきもちわるいすきの形を持つ依子の存在、そして霧乃が起こした偽ラブレター事件を経てのラブ同盟の結成。これによって霧乃は依子のすきの形を知って、これまでとは違う視点で自分のすきを見れている可能性はあるし、そうでなければ芦屋の“目”に気付く事もできなかったかもしれない。芦屋にもそんな同志がいれば成長変化しようとできたのかもしれないが、常に勝者であり続けて追い抜こうと競う相手がいなかった事、その最初の相手である千恵をすきになってしまったが故に起きた悲劇だろうか。

そんな芦屋の過去が暴かれたいま、果たしてきもちわるい女共の変態百合バトルはどんな方向へと進んでいく事か。仮に芦屋とラブ同盟の百合バトルが本格化して、ラブ同盟の勝利条件が芦屋の修正を阻止する事とするならば

芦屋にあの日すきになった千恵は既に存在しないとわからせて
現実を思い知らせて徹底的に芦屋の脳を破壊し尽くす

この一点に限るであろう、と自分は思う。
千恵も生徒も周りの全てが常に変化を遂げている中、芦屋だけが千恵をすきになった時間のままいまも尚停滞を続けている、そんな芦屋に変化を起こさせるならこれくらいの手段を講じなければ効かないであろう。前回ラストで子を授かった千恵の姿を見て大分脳にダメージは入ってそうだが、このまま停滞を続けて無様な敗者のままでいるのか、変化に転じて勝者を奪還しようと動くのか、果たして芦屋々々の明日はどうなる事だろうか。

 

最後に今回の27話で感じたことをいろいろと。
相手がどんな人なのかは語られていないが、学生のうちに交際をして更に結婚までして千恵ってかなり大胆な人だなって感じる。そんな人間に変化させたのが芦屋というのは余りにも皮肉だろうが。
そんな千恵から結婚の話を切り出されて精神的リョナプレイを受ける芦屋の表情[*6]、これ以上に青天の霹靂という語が似合うシチュエーションはそう無いであろう。
そして千恵の挙式後の汚部屋哺乳瓶自棄酒シチュ[*7]、まさに後悔先に立たずであるが、ここでも芦屋は千恵の変化に気付いていない、気付こうとしていないのは余りにも愚か過ぎる。だから芦屋々々は無様な敗者であり続けるのである。

 

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ほうかごバスケット [#7]
《ルッチーフ》

部員募集の掲示を見て来たのは、大人しそうだが大胆で執念深さが垣間見るるりと、経験者ながらもとんだポンコツなあかりのふたり。なかなかに個性が強い面々が揃った印象であるが、燃えつつありそうなけいも含めどうつばさが導いていける事か。いろんな意味で真逆そうなるりとあかりだが、未だ接点ができて日は浅そうなのに既になんか面白そうな関係になってるのはあかりのオカン度が高いから故だろうか。けいとつばさもそうであるが、このふたりの掛け合いにも今後注目であろう。

ところでバスケットリングの中途半端な高さにツッコミが入れられていたが[*8]、バスケット発祥の国が現代も尚ヤードポンド法を使い続けるアメリカだから、ね…[*9]

 

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スロウスタート [#143]
《篤見唯子》

怒髪天を衝いた花名ななかなかに収まらなかったけれども、こんなにもフルメンバーで押し寄せられたらずっとネガティブ思考だった大会もわからせられるというか、受け取るには手に余り過ぎる自分への想いに折れるしかないというところだろうか。とはいえこの根深い問題は未だ未だゆっくり時間をかける事にはなりそうだが、それでもようやく大会が先に進み出して一安心というところである。
それにしてもこの問題をひとりでどうにかしようと思ってたなんて[*10]、なんか花名って強欲そうだなって感じがする。それと創は大会の事を気にする前に自分の事を気にしてくれ、頼むから大会みたく行き倒れて浪人するなんて事はやめてくれよな…。

 

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好都合セミフレンド [#16]
《千種みのり》

鉢合わせた金琥姉妹から逃れられるなんて事はなかったすうなとルカ、主に琥珀から逃れられなかったルカであるが、それはそれとして一体ルカにどんな事を教え込まれてきたのか、金琥姉はとんだ脳内ドピンクのド変態のやべーやつであった。ホントこんな人間にしてしまった責任をどう取るつもりなのだろうかルカは、いや最早ルカの手にも余る変態と化してしまっているが。とはいえ単なるやべーやつという訳でも無く、すうなとルカの関係性を大体把握した辺り油断できなさそうな相手な気がする。てか3Pイけるのかよ姉[*11]、もしかして芦屋々々に足りなかったのってこういう懐の深さだったんじゃ…(唐突な流れ弾)。
一方すうなはルカの香水が気になって嗅ぎ回しプレイに及んだが[*12]、無自覚ながらもルカが誰かに寝取られる危機感とか、もっとルカの事を知りたいという思いは日に日に強くなっているようであるし、そういう意味では金琥姉はすうなにとっての起爆剤となり得る存在になりそうである。あとどれだけ否定しようが琥珀お前はむっつりスケベだぞ!

 

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異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~ [#7]
《むつをむつ・蒼井ゆん》

乃々に魔王らしく戦を仕掛ける動機を持たせようと、以前[*13]乃々がその場凌ぎで言った敵国の秘密兵器の捜索へと出向くアヴァ。勿論そんなのがうまく行く訳も無く、魔王の為にと動きながら結局乃々の手を煩わせる事となったが、当初は魔王簒奪も辞さない構えだった乃々への想いを強くして、アヴァ的には結果ヨシというところだろうか。まぁ乃々としてはそんな純粋な想いに振り回される格好になって、有能なのかポンコツなのか分からない部下を持たされた心労は未だ未だ続きそうである。
そんな魔王軍での百合展開が起きた一方で敵国側の騎士でも百合展開が起きて、いろんな方向に矢印が向くこの想いはそれぞれ何処へと向かっていくだろうか。

 

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キミはあくまでも。 [#18]
《あきらんぬ》

長期休暇も残り僅かとなり、これまでノートン邸で世話になった分をメイド仕事で返そうとするマーシャ。本当どこまでもポンコツだしひとり何も知らないマーシャだが、それでもどこまでも自分の想いに真っ直ぐだったなって感じるし、そういうところは少なからず周りに変化を与えたのかなって思う。結局ヴェネルとの関係は友人止まりだったものの、それでも隣にいたい想いは変わっては無く、思っているよりもマーシャは強いなって感じる。
一方サラロットはあくまでも執行者としての役目の為に利用すると言う一方で、マーシャへの想いをより強くしたのかなって感じるし、その想いが続く限りは悪魔の役割とマーシャへの想いは矛盾は起こら無さそうである。そしてヴェネルにエクールカの事で忠告をしたサラロットだが、もし前回のマーシャみたいにヴェネルがエクールカに想いを伝える事があったとして、それは悪魔にとって良い事とは言えないという事だろうか。そんなふたりの関係が今後どう変化していくのか、ひとつひとつの選択が重要になっていきそうである。

 

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ばくちぬぎ! [#7]
《さのださだ》

前回ミクルの恰好で幻といるところを同級生の能勢に見られていた奇跡。そんな能勢の描いたミクルの似顔絵は瞬く間に校内の話題となっていったのはまだ分かる、その似顔絵を巡って競売にかけられるってどうなってんだこの学校は!そもそも賭博部なんてものが存在してる時点でどうかしてるが、どいつもこいつも競り落とす気満々な生徒もどうかしてる。とはいえ一応著作権の概念が生きていたのは救いだろうか。
なんかとんでもない目に遭いながらも奇跡=ミクルの事実を隠し通せはしたが、それを隠そうとすればする程に更に嘘を重ねていき、奇跡の今後はより前途多難な事になりそうである。

 

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妄想アカデミズム [#21]
《檜山ユキ》

一部でブリカスと評される所以である大英帝国の三枚舌外交の如く一葉がいろんな女に手を出しているのではという思いに駆られ、学内での一葉の様子を監視しに来たけい達一同。まぁ普段通り相変わらずなところもあったが、一方そんな普段の感じからは分からない一面も見えて、充実していて輝いてる日々を過ごしているようであった。そんな学内での一葉の姿を見たり思わぬ不意打ちを喰らった事で[*14]けいの想いも変化しつつあるようであるが、未春と莉子の事をいろいろ言っておきながら結局はけいもふたりの事は言えなかった、そんな立場に入り込んだというところだろうか。どこまで本心で本気なのかは分からないが、そうやって他人の人生を大きく捻じ曲げようとしてる辺り一葉はとんだ悪女なのかもしれない。

 

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あっちこっち 
《異識》

前回に続き伊御とつみきの白イチゴタルトづくり編。そんな最中に思わぬ事故が起きて[*15]悶絶が止まらないふたりであったが、このふたりの事だから一気に進展する訳でも無く形の上では結局特に変わりないというところだろうか。ずっと付かず離れずされど近付きつつありな感じの伊御とつみきだが、この際だからつまむなんて遠慮せずに思い切って伊御を喰っちまってもいいんだぞつみき。まぁ何はともあれいろんな意味で真宵と姫の腰を抜かせられたから結果ヨシというところだろうか。

 

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ゲスト作品感想

そよかぜアニマート 
《杉谷エコ》

街を目指し再び旅立つグイーであったが、すっかり懐かれたララもついてきてとりあえずふたりで街まで行く事に。グイーがあての無い旅に出たのは何やら訳ありそうであるが[*16]、こんなに懐かれるまでにララを突き動かしているのだから、純粋なリュートの腕で生きたいという足掛かりはできつつあるのではと感じる。そんな想いがこの先も連鎖していって欲しいと思うところである。

 

かっさい! 
《空くれない》

今尚悪夢で見るくらいに演劇から離れたあの日の事は雪に根深く張り付いているようだが、顧問打診はそんなこれまでの想いから先へと進む切っ掛けになるのは確かだろうし、何よりも同僚で先輩の南の存在はとても大きいであろう。まぁ是が非でも雪を演劇に戻したい感じのする南の行動は可愛い後輩を放っておけないってのもあるし、ファン心としてまた雪の書いた演劇を見たいってのもあるのだろうが、なんかここまで周到そうに手を回してるとそれ以上の想いもきっとあるんだろうなって気がしなくもない。そんな周りからの想いや行動は雪をどう変化させる事となるだろうか。

 

魔女まじょS-WITCH 
《海老川ケイ》

『夢見るルネサンス』の海老川先生3年ぶりのきらら再登場作。
身の回りで不可解な現象が頻発するようになったまな、そんな事態に思い悩む中見かけた立て看板に導かれて魔女の小夜と出逢い、まなは小夜と共に魔法に触れていく事になる。

不思議な出逢いからはじまる関係というのは前作『夢見るルネサンス』でもそうだったし、実在した魔法に魅入られるというというのは以前きららMAXで連載していた『ホレンテ島の魔法使い』にも似た感情が湧いてくるなという印象であるが、多分これに一番合いそうなキャッチコピーは星屑テレパスの「その出会いは、私の心を打ち抜いた―――」だろうか。それくらいにまなにとって小夜との出逢いは不思議で素敵なものだったのだろうと感じる。そんな魔女という非日常へと踏み入れたまなの日常がどうこれから変化していくのか、次回以降にも注目していきたい。
ところで町魔女というくらいには、一般人が認知してないだけで町医者みたいにそこら中に魔女がいてもおかしくなさそうだが、そんな他の魔女との関りも掲載が続けば見られるだろうか。

 

前作『夢見るルネサンス』も興味があれば是非宜しくです

 

こもれびシュトラーセ 
《夕凪ショウ》

中世ドイツを舞台に羊飼いのニコルとシスターのヒルデとモモの出逢い、ニコルの記憶に強く残るシュネーバルを巡る話。
よくイメージしがちな中世の如く地域ごとの権力者の決定が絶対という時代であるが、そんな街と街の規則の網目を掻い潜ったようなこの行動がどう波及していく事か、小さくも大きい事になりそうなこの出来事の行く末を次回以降見守っていきたい。

 

インベーダーニャンべーダー 
《ヤマトバンビーズ 》

ひかるに異星人の捕獲を頼まれ何だかんだで場を収めたよぞらだったが、ガチで異星人の事とか防衛隊の事とかを奇天烈話だと思ってて、ひかるの事もただのヘンタイだと本気で思ってたのは余りにも失礼過ぎじゃないだろうかよぞらは…。それにそんな風に思われていたとか、これまでひかるが諸々丁寧に説明してきた苦労は一体何だったんだろうか。にしてもルート選択を間違ってたら洒落にならない事態になってたとか、いろいろ大丈夫なんだろうかこの星の未来って、その為の防衛隊なんだろうけれども。

 

Healingスペース 
《meitoro》

ひとまずタマと名付けて面倒を見るARUTであるが、タマが何の生物なのか思考する中でヒトという可能性が全然出てこないのは何なのか、与えられた役目以外の情報は必要無いからインプットされていないという事なのだろうか。そんなタマの面倒を見ていく中でARUTに母性にも似たようなものが芽生えつつあるように感じ、当人もすっかり懐かれている事はいる事は分かっているだろが、だからこそ元いたところへ、帰りを待つ人のところへと返したいという思いになるというものだろうか。という事でタマがいたところへ返すべく行動に出たARUT、勿論それはタマの身を案じての事であるが、そんなARUTの善意がタマにとってもそうであるとは限らないし、それが機械の発熱によるものだとしてもARUTのぬくもりがいまのタマの帰る場所になっているような気がする。そんな互いの想いはこの先どう交わり合う事となるだろうか。

 

 

次号予告

次号は、TVドラマ6/25より放送開始の「星屑テレパス」(大熊らすこ)が表紙&センターカラーを飾ります♪ 巻頭カラーは、コミックス第1巻6/27発売の「かみねぐしまい」(若鶏にこみ)です! そのほかセンターカラーは「好都合セミフレンド」(千種みのり)、「ばくちぬぎ!」(さのださだ)、「妄想アカデミズム」(檜山ユキ)です! 来月の「まんがタイムきらら」もお楽しみに!

引用:まんがタイムきららWeb

次号は来月末からドラマ版が放送開始となる『星屑テレパス』が1月号以来に表紙で登場、巻頭カラーには『かみねぐしまい』が初登場となる。『好都合セミフレンド』はカラーページでの登場頻度が高い事になっているが[*17]、正直千種先生への負担は大丈夫なのだろうか、そこのマネジメントは編集部も先生自身もしっかりして貰いたい。

 

7月号は6/07発売!

 

 

終わりに

なかなか次の新連載作品が出てこないと最近度々愚痴を零しているが、自分の感覚では良さそうと感じても広く全体で見ると決してそうでは無い事が多いものだろうか。まぁどれだけ良さそうな作品が多くても読者アンケートで書ける量は限られてるから、如何に吟味してどの作品を強く推すか、良いと感じる作品の中からの取捨選択も重要にはなりそうである。ともかくそんな想いを編集部に直接届けない事には何もはじまらないから、ゲスト掲載という限られた時間の中でできる事はやり尽くしたいものである。

 

 

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


※脚注

*1:23年12月号掲載

*2:16・17頁

*3:32・33頁

*4:50頁

*5:51・52頁

*6:51頁

*7:52・53頁

*8:69頁

*9:3.05m≒10ft

*10:83・84頁

*11:94頁

*12:91・92頁

*13:第4話(3月号掲載)

*14:168頁

*15:190頁

*16:127頁

*17:今年1月号~今月号まで4回