連載している作品、特に特に自分が目をかけている作品はなるべく可能な限り長く作品が続いて欲しいと思い願うところだし、その為にできる限りの手をいち不肖読者として打ちたいところではあるが、実際はなかなかそう上手く簡単にいくものではないから悩ましいなと感じるところである。
という事で発行日のうえでは2024年最後のきららですがいつも通り主観と偏見で身勝手に語っていきます。
⇩過去の感想記事⇩
今月号情報
発売日:2024年11月9日
第22巻第12号 通巻253号
定価:470円(税込)
◎巻頭カラー
むつをむつ・蒼井ゆん「異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~」
◎表紙
千種みのり「好都合セミフレンド」
大熊らすこ「星屑テレパス」
ルッチーフ 「ほうかごバスケット」
◎センターカラー
さのださだ「ばくちぬぎ!」※次号休載
三上小又「ゆゆ式」
異識「あっちこっち」
篤見唯子「スロウスタート」
ひさまくまこ「一畳間まんきつ暮らし!」
◎センターカラー
海老川ケイ「魔女まじょS-WITCH」
若鶏にこみ「かみねぐしまい」
Tam-U「ふたへん!! 〜双子漫画家とひよっこ編集〜」
よだ「ほくおう」
◎センターカラー
北斗すい「ちみどろアイスクリーム」※次号休載
花宮みぃ「海のみちるごはん」
sasa熊「ラブかライクか分からない!」
◎最終回・センターカラー
ミナミト「ほぐして、癒衣さん。」
あさふみ「ヴィランになりたくて」
西畑けい「きもちわるいから君がすき」※次号休載
出町やなぎ・冬風まり「東京なでしこラプソディ」
檜山ユキ 「妄想アカデミズム」
いいはす「びのうりょく」
桃源糖・蟻塚あり「ポンコツふぁんたじあ」
◎リレーエッセイ My Private D☆V
MIDORI
◎休載
あきらんぬ「キミはあくまでも。」
かきふらい「けいおん!Shuffle」
わらびもちきなこ「しあわせ鳥見んぐ」
★読者プレゼント★
A:表紙イラスト図書カード(10名)
B:「異世界魔王ごっこ」レザーキーホルダー(3名)
C:直筆サイン入りコミックス「異世界魔王ごっこ」第1巻(3名)
D:「ほぐして、癒衣さん。」アクリルスタンド(5名)
E:「ちみどろアイスクリーム」アイススプーン(3名)
連載作品感想
異世界魔王ごっこ ~魔王は姫を倒したくない!~ [#12]
《むつをむつ・蒼井ゆん》
シエルの一件が落ち着いて避暑の為に海へと訪れた乃々一行[*1]。勿論海回水着回で何も事が起こらないなんて訳は無く新たな、というよりこれまで堂々と職務放棄をしていた七幹部がひとりリュグと居合わせて、一難去ってまた一難な感じで乃々に面倒厄介そうな奴が襲う事に。乃々への忠誠心というか想いが重いアヴァを攻め込んだり人間共を悩殺堕落させてる辺りなかなかに厄介そうで侮れない奴なのは確かだろうが、ただでさえ城内に居る幹部3人やその他大勢を制御するだけでも大変だというのに更にこんな奴まで出てきて、やはり乃々の魔王ロールプレイは増々苦悩と困難を極めそうである。
…ていうか残りの幹部3人は何やってんのマジで、てかちゃんと連載が完結するまでに出番回ってくるよね?
第1巻は11月27日発売!
好都合セミフレンド [#22]
《千種みのり》
寝起きから至近距離で迫ってきて本格的にすうなを攻め落とそうと打って出たルカ、今回はそんなルカが終始主導権を握っていたものの、意外なところで詰めの甘さをみせる事となった。まぁこれまで落としてきた他の女共ならともかく相手はすうな、琥珀の言う通り[*2]これまでルカがつくってきたセ〇レとは訳が違う。だからこそ一気に攻めつつも全方位に警戒を張って慎重に行動しないと今回のオチのようにこの先もとんでもない隙を突かれる事になるのでは、という気がする。まぁルカの攻めから終始逃げながら無自覚にとんでもなく強烈な反撃をしてくるすうなもなかなかに只者では無いけれども[*3]、本当にこんな調子で互いに特別になれるのだろうか。
第2巻は発売中!
星屑テレパス [#54]
《大熊らすこ》
迎えた打ち上げ会当日。当初の想定よりも規模が大きくなった今回の打ち上げ会であるが[*4]、それだけ人を集めるくらいに竜岡の影響力が強く、そうやっていろんな人との繋がりや様々な事を積み重ねてきたからこそ、いまのモデルロケット強豪の竜岡があるんだなと感じる。
そんな竜岡高と慧達が繋ぎ積み重ねてきたものと比べたら今年発足したばかりの藤野岬ロケ研のそれは未だ未だ全然であるが、それでも確かにここに至るまでいろんな人と繋がったり様々な経験や想いを積み重ねてきてこの日を迎えたのも事実であるし、少なくとも選手権の時から前へと進んでいるのは確かであろう。
そんな今回、そして次回へと続く打ち上げ会の話は星屑テレパスという作品のひとつの集大成の話であり、特に今回は海果の成長と想いの変化に焦点を当てた話であったと感じる。
海果が最初宇宙を目指していたのは地球では自分の声が届かず居場所が無いとと思っていたから、だから宇宙へと飛び出しきっとどこかにいると信じる自分の声が届く人との出逢いを求めていた。それがユウとの出逢いからはじまって遥乃や瞬と共に立ち上げたロケ研という地球での居場所、そして慧との出逢いや選手権での一件に悪い宇宙人編など様々な事を経て乗り越えて、同好会としてそれぞれ個人として目指していくものを見つけてここまで様々なものを繋げ重ねてきた。
そして今回の打ち上げ会での代表スピーチ、選手権のときは只々慧との格の違いを思い知らされその後の打ち上げにも響く事となったが[*5]、その後の瞬との再戦や部長会に文化祭展示や魚市場でのバイトを経てきた海果、そんなこれまで積み重ねてきた成果は確かにいま結実した。次回以降未だ機体の打ち上げと空撮を控えてはいるが、少なくとも海果達はロケ研は選手権のときの自分達に勝てた、そう強く感じさせるしそれが海果達やロケ研のいまであり成長と変化であろう。
という事でこれまで繋がってきて積み重ねてきた星屑テレパスという作品の集大成のような話であると感じるが、遅かれ早かれいずれ完結するとしても未だユウが一体何なのかという最大の謎は残っているからもう暫くは続くと、続いて欲しいと願うところではあるが、そんな様々なものを積み重ねた先に果たしてどんな景色を見る事となるだろうか。
そんな今回のユウは26頁での瞬とのやりとりが印象的である。こういう小さなモデルロケットも、もっと遥かに大きなものもいろんなものが積み重なったうえに完成して成功するものであり、そんなリアルをこれまで見て経験してきたユウなりの成長と変化であろう。
それと本当に木梨はいい子なんだよ、たまに過ぎる事があるけれどもちょっと自分の想いに素直なだけで本当に根は良い子なんだよ木梨は。てかフェンリル遥乃を認知してるのか教頭…[*6]。
ほうかごバスケット [#13]
《ルッチーフ》
オフ日といわれながら全員揃って部室に足が運んでしまうくらいに同好会の雰囲気や関係性は良い感じになってそうだし、4人にとっての居場所になっているのかなと感じるし、今後も活動していけそうかなと思うところである。
それにしてもいくら陰キャな性格だからって常に教科書全部鞄に詰め込んでるって[*7]、るりの人と関わりたくないオーラはなかなかに濃く溢れ出ていそうである。そしてそれによって自然と鍛えられたるりは余り怒らせない方がいいかもしれない…。
第1巻は12月25日発売!
ばくちぬぎ! [#13]
《さのださだ》
賭博部存続の行方を賭けたミクルと黒屋の花札対決はどうにかミクルがモノにしたものの、その勝ちを引き寄せたラッキーアイテムがそれって[*8]、いや確かに生きた化石ではあるけれども、こんなもので勝ってしまうのはなんか最悪というか賭博部らしいというか…。
ひとまずは勝負はモノにしたミクルではあったが、一方で10話[*9]で氷央が指摘した実力不足が露呈する結果にもなった。どうにか勝ちを拾えた豪運もミクルの強みである事は確かであろうが、だがやはり運頼みだけでは遅かれ早かれ身ぐるみ全部剥がされそうである。目的である幻の下着奪回の為にはより実力をつける必要性は明らかであるが、こればかりは兎に角場数を踏んでいく他無いであろう。
にしても家庭環境が切っ掛けですっかり女装趣味に嵌ってしまった会長であるが[*10]それはミクルの、奇跡が何れ辿り着く姿なのかもしれない。そんなこんなで一難去ってまた一難なミクルだが、ホントこの先大丈夫なんだろうかいろいろと…。
ゆゆ式 [#207]
《三上小又》
ゆずこと縁は相川をどんな目に遭わせたいんだよホント、そういうなんか変に拗らせてしまってるような癖はどうにかならないもんだろうか。
この3人は、特にゆずこは普段から傍から見たら恥ずかしい事をしてる気がするから全身が透けてもそんなの今更じゃないかなとも感じるが、それでもいろんなものを見られてしまうというのはゆずこでなくとも誰でも恥ずかしいものかもしれない。だからといってその恥じらいを感じる度合いや方向性はなんかズレてるなとは思うけれども。
今回のオチはゆずこの上手さというか三上先生の上手さとセンスが光ったかなと感じる。あとゆずこが検索してみて目にした結果については…[*11]、まぁ実際に調べるのであれば皆さん自己責任で。
あと54頁左1コマ目の唯からそこはかとなくエロスを感じる…。
あっちこっち
《異識》
前回に続き潮干狩り編。またも異能力を発揮する伊御であったけれども、そんな事よりも伊御は自分が女性を魅惑してしまう男だというのをもっとハッキリと自覚しないといけないし、無意識にエッチじみた仕草をしないようにしなければいけない。魅惑させた相手がつみきと姫だから無事で済んだけれども、そうじゃ無かったら下手しなくても伊御の魅惑で死人が出るぞ!?他の多くの人はこの連中みたく超次元じみた要素を持ってはいないんだから。
それと6月号の回で事故的に伊御の頬を喰っちまったつみきであるが、今回互いに近付こうとしてふとこの一件を思い出してた辺り[*12]、ハッキリとした自覚は無くともどこかで意識はしていそうである。てかそんな想いになってるならいい加減進展があってもいいと思うのだが、そこんところどうなのよ御両人。
スロウスタート [#148]
《篤見唯子》
花名・果実・綴の3人だけで買い物に行かせては絶対にいけない…(戒め)。全部似合うから全部買おうっていう思考が分からないとは言わないけれども、3人揃って同じ思考という最悪な意気投合と思考の一致を起こしてしまってるから本当に質が悪い。それでも3人揃って栄依子の幻影を見て思い留まったものの、本当に冠は3人に対して何も干渉はしてないんだよな?そういう超次元的な能力は本当に無いんだよな?
そんなこんなで最新の第12巻から徐々に確かに冬へと季節が移り替わっているが、果たしてそれぞれどんな冬を過ごす事となるだろうか。あと相変わらず花名の妄想が極端で酷過ぎるのホント何なんだよもう[*13]。
魔女まじょS-WITCH [#6]
《海老川ケイ》
魔女の領域に踏み入れて様々なものを経験した事で妖精を認識できるようになったまなであるが、同時にここまで懐かれるというか惹き付けたり誑かすまなの潜在的な素質とは如何程なものなのだろうか。なんだか遅かれ早かれ案外まなは侮る事のできない魔女へと成長していきそうな気もする。
小夜曰く魔法という存在に触れて認識する事が妖精が認識できる事へと繋がり[*14]、そんなもの達が過ごしやすい住処をつくっていくには日々の環境整備が必要という事だが[*15]、なんだか宗教の信仰や現代社会の様々な問題とも繋がるなという気がする。そういう日々日頃の行いが巡り巡って自身や様々な幸福へと繋がっていくのは、すっかり魔法や妖精というものがオカルトな存在となっている現代では意外と見落としがちな事では無いのだろうか。だからそういう人や妖精を守っていく事も町魔女にとってはとても重要な事なのだろうなと感じる。
それにしてもチトセは根がガキというか守銭奴というか、割とおもしれー魔女だなって感じがする[*16]。
かみねぐしまい [#20]
《若鶏にこみ》
相手の絶対にバレたくない隠し通したい事を握っていうのはそれだけで脅す材料になるし、フィクション作品だと黒歴史を生徒に知られ脅されて部活動の顧問をやる羽目になるっていう流れはちょいちょいある展開だから、そういう弱みを握るか握られるかというのは場合によっては人生を左右しかねないものにもなり得ると思う。まぁ人生レベルはちょっと過言かもしれないけれども。
という事でそんな人間の駆け引きというものを知った神ではあるけれども、活かせるかどうかはともかくそこにビジネスを見出す着眼点は意外と高い、のかもしれない[*17]。一方でツギノと関係を深めたいほこ想いについて「性的なニュアンスも含むのでは」とそいうまえなの推察を聞いて「ほこはツギノと生殖したい」と捉えた神の思考は[*18]、まぁ的外れでは無いだろうけれども考えが飛躍し過ぎな気もするし、そういう言葉の意図を汲み取る力というのも今後身に着けていった方がいいような気がする。ともかくそれでやる気になった神に悪ノリしたまえなと共にツギノとほこの週末デートをストーキングする事となったが、一体どうなる事となるだろうか。
ちみどろアイスクリーム [#20]
《北斗すい》
親に(主に父親に)挨拶して欲しいと偲音に頼まれ長月邸を訪れる事になった日向。前回のクリスマスデートをあらぬ方向に解釈されてるだけでも面倒だというのに日向にとって長月家父はそういう耐性を全然持ち合わせていない存在、そんな状況故に事は一筋縄ではいかなかったものの、真面目な日向の誠実さは娘想いな長月父へと確かに伝わり、ちょっと変な事を起こしかけたものの本当に良い人で良い父親何だなと感じる。…いや長月父と人に分類していいかは疑問が残るし、いろいろ感情が極まり昂りでいろんなものを出した長月父のインパクトで日向同様にそこまでの内容が全部ぶっ飛んでしまったが[*19]。
という事で何だかんだありつつ無事に親公認の仲となった偲音と日向であるが、ここまで来たら冗談半分で絵麻と寧々が言ってたようにもう入籍する他無いのではないだろうか。それに心臓の責任だってあるんだし入籍しないまでも一生寄り添い続ける覚悟を決めるというのがきっと筋であろう。
きもちわるいから君がすき [#31]
《西畑けい》
これまで犯してきた事が遂に司に知られた依子、そんな司からしたらきっと理解に苦しむ状況であろうと依子は思っていたのにまるで拍子抜けたように[*20]これまで通りに依子に接してくれる司。…なんて事は無く、やってはいけない事だという道徳心の枷でこれまで司はきもちわる事に及ぶのを踏み止まって我慢し続けていたのに、だが自分がすきな依子は平然ときもちわるい事をこれまで重ねてきた。それを知ってしまえば司の道徳心の枷はいとも容易く外れ、同じきもちわるい事をしてようやく司は依子と同類同罪の関係になれたのかなという気がする。依子にとっては司の余りに意外過ぎる本性を目の当たりにして訳が分からんという状況だろうが、こんな本性を見ても尚依子は司をすきでいられるだろうか。
次回、最終回!
…という事で人間関係が変化しやすい春の季節へとゆっくり確かに近付きある中で、果たして依子と司の関係はどのように変化する事となるのか。自分としては「互いにすきだったんだきもちわるい事してるんだヨカッタネHappy end」なんて安直な展開になるとは思えないし、いや単に深読みし過ぎなだけかもしれないけれども、最後の最後に更にとんだ爆弾を西畑先生が用意してるのではないかという気がしてならない。
いろんな意味で衝撃的だった第1話から様々な出来事を経て、果たして最後にふたりは何処へと着地する事になるのかどうか、最後まで目が離せなさそうである。
ちょっと考察 -“好き”と“すき”-
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今回の第31話で気になったのは、劇中で度々出てきた“好き”と“すき”という表現についてである。
まずこれまで犯して来た事を司に見られて157頁で咄嗟に「司が“すき”」だと言う依子に対して「依子が“好き”」だと返す司。だがラストの163頁で依子に舐めさせたスプーンを自ら舐めた後の司の台詞は「“すき”よ依子」である。
では序盤での“好き”から終盤で“すき”へと変化した司の発言は何なのか。“すき”というのはタイトル表記にも使われているように度々劇中でも使われる表現であるが、依子が犯し続けてきた事からして“すき”というのは想い人が使ったものを蒐集して舐め回す事で関係を不変のもとにしようとする“すき”であり、対して“好き”というのは所謂世間一般でいうところ道徳的で健全な関係の“好き”である、と自分は思う。未だ枷が外れていない道徳的で健全な“好き”から枷が外れて依子と同じ事を犯して“すき”へと変化した、故に序盤と終盤で司の発言の表記は異なり、それによって司の重いの変化を表現しているのではないだろうか。
そんな“好き”から“すき”へと変化した司だが、依子はこれまで通り司を“すき”でい続けて、そして“好き”になる事はできるのかどうか、そこももしかしたら最終話の焦点になるかもしれない。
完結の第3巻は来年1月27日発売!
妄想アカデミズム [#26]
《檜山ユキ》
ひとまず初日を乗り切って迎えた入試2日目。文系受験で誰も見知った人がいなく実質ひとりだけで入試に挑まなければいけない未春にとっては心理的な余裕もなかなかつくれないだろうし、このままいけると思っていたら思わぬところから不意や隙を突かれたりと、人によってはここでこの先何十年の人生が決まったりするから本当どこまでも入試は酷なものだと感じる。とは言っても自分は大学に進んで無いからこういう事は想像でしか分からないのだが。
それでもこれまで2年間未春が積み重ねてきたものは確かに身についているし、これまでの歩みは確かに先へと繋がりつつある。はじまった頃と比べたら間違いなく力をつけた未春だが、この大一番でどこまでこれまで積み重ねた事を出し切って繋げていけるだろうか。
次号、最終回!
…という事でもう1話残っていた連載であるが、東大を目指してきた2年間の成果は、そして莉子との想いの行方は、果たしてどうなる事だろうか。
完結の第2巻は来年1月27日発売!
ゲスト作品感想
ふたへん!! 〜双子漫画家とひよっこ編集〜
《Tam-U》
休日だというのに自然と出社してしまう辺りかりんは社畜の素質がありそうな気がする[*21]、そんな素質があっても全然嬉しくは無いだろうが。
という事で今回は妹のゆらと資料写真の撮影に出向く事になったかりん。作家も編集も机に向かって画や話を描いたり事務作業するだけが仕事では無いし、こういう外回り的なものは本当に体力が無いと務まらないけれども、それでも取材を通してかりんとゆらの距離感は近くなったように感じるし、ひとまず担当編集としてかりんもその任は果たせているのかなとは思う。今回はネーム作業で不参加だったきらであるが、もっと3人であれやこれやと盛り上がったりするところを見てみたいなと思うところである。
ほくおう
《よだ》
きらら式現代の北欧神話。なんというかいろいろと馬鹿らしくカオスなノリというか大分全員ボケ倒してるというか、そんな状態で本当に大丈夫なのだろうか。一応人畜無害そうに見えてその意向も示してはいるものの、そうやって油断してる隙を突いて知らぬうちに九つあるという世界を掌握されやしないとも限らない、まぁ自分が気にし過ぎなだけかもだがそんな事になっても不自然では無いであろう。そんなこんなで表面上は如何にも平和そうには見えるが実際は全然そんな事は無いかもしれないと、そう感じる一作であった。
海のみちるごはん
《花宮みぃ》
いろいろ語りたい事は多いけれどもそれを上手く整理して纏められないタイプのコミュ障なのかなと、なんかみちるを見ててそう感じたところだけども、そういうプレゼンテーション能力が余り高くないのもやりたい事といまやってる事の乖離で悩む原因になっているのかなと思うところである。
そんな今回は夜にこずえの海の家を訪れたみちるだったが、確かに昼間よりは繁盛してるとはいえレパートリーがビールと既製品のつまみだけというのは魅力としては物足りないだろうし、何より夜だけ多くの集客があっても同じくらいに昼も集客できなければ経営再建は難しそうである。
そんな経営状況から脱したい想いもあるのか、あれよあれよとこずえに既成事実じみたものをつくられたみちる。余り乗り気ではなかったこずえの料理指導の提案にこんな突発的な状況であったが、それでもその腕をしっかりと示す事になって、ひとまずはこずえの提案を受ける事にしたみちるであった。みちる本人は未だどこか迷い戸惑いはあるかもしれないが、流されるままとはいえ料理をしているときの方が活き活きとしているように感じたから、みちるにとってもそんな彼女を見つけたこずえにとってもきっとここが人生の分岐点となるかもしれない。
ラブかライクか分からない!
《sasa熊》
アヤノの想いを探るべく彼是揺さぶりを掛けてみるナナだったが、結局はアヤノの掌の上で弄ばれるだけに終わったナナであった。とはいえナナがしていたのと同じようにアヤノもナナに揺さぶりを掛けようとしていたから、ナナがアヤノへの想いがラブかライクのどっちか分からないように、普段は掴みどころが無くいろいろはぐらかしてくるアヤノもナナへの想いがラブかライクか知ろうとしているのかもしれない。だとしたらこれ程にまで相手の事を意識しているならそれは恐らくラブだろうし、互いに意識し合っているならそれは両片思いというやつであろう。とはいえ相手の想いはおろか自分自身の想いが何のかもいまは未だ分からないままであるが
25年2月号から連載開始!
…という事なのでナナもアヤノも未だ未だ互いに探り揺さぶり合う機会は幾度もあるだろうし、その過程でこの想いが果たしてどっちなのかもきっと自ずと見つかる事であろう。そんな訳でこの想いが一体何であってそれが何処へと着地するのか引き続き見守る事としよう。
ヴィランになりたくて
《あさふみ》
創作物の悪党に憧れるリマの前に現れた悪魔の協力で強大な力を手にしたはいいものの、リマのズレた悪党ムーブは創作物の悪党共や悪魔が望んでいたものからは余りも程遠く、これからつくりあげられる暗黒伝説は自身の黒歴史と化す事は言うまでも無いであろう。まぁいろんな意味で目立ってしまった以上はもう後戻りなど叶う訳が無さそうではあるが。
そんな訳で悪党不在の悪党茶番劇という感じであったが、強いて一番の悪を挙げるならリマをこれでもかという程に惑わし振り回し続けた力の渦ではないだろうか。
東京なでしこラプソディ
《出町やなぎ・冬風まり》
前々から晶に勧誘されいた路上ライブにヤケクソ状態で出る事になった佳華、まぁなんとか他のメンバーと共に乗り切る事はできたものの、なんというか自分の都合が良い様に物事を的外れな方向に解釈してしまうその思考回路は何なんだろうか。やっぱりそういう性格や考えが鬼ババの母から破門状.pdfを送り付けられた原因ではないのだろうか。とはいえ堂々と痛い事をしてダダ滑りはしたものの[*22]、佳華なりに満足はしたようだからいまはそれでいいであろう。
にしても普段校内では真面目で優しそうな委員長がバンド活動のときは見る影も無くなってしまうのは、佳華の言うようにひとつの欲望というものなのかもしれない[*23]。
びのうりょく
《いいはす》
段々と自身の能力がどのようなものなのか理解を深めていったものの、だからといってやる事が相当に大胆過ぎるし、そんな目に遭ってしまえば嫌でも思わぬ才が開花してしまうというものだし、そんな普通を求めるちょっと普通じゃない日常はより騒がしさを増していきそうである。それにしても今回は結構百合百合しい色が強い展開だったな…。
ポンコツふぁんたじあ
《桃源糖・蟻塚あり》
何だかんだありながらもひとまず無事に冒険者として歩み出した3人であったが、果たして本当にこんなのが目指したい冒険者としての姿なのだろうか。どこまで先が思いやられて仕方ないが、場当たり的になんか事が丸く収まってしまうのももしかしたらひとつの才であり大きな強みになっていくかもしれない、まぁでも酷い目に遭う事には変わり無いだろうが。
次号予告
次号は、コミックス第1巻12/25発売の「ほうかごバスケット」(ルッチーフ)が表紙&巻頭カラーを飾ります♪ センターカラーは「ゆゆ式」(三上小又)、3話連続ゲスト第1話「運命のヤマダダダダダダダダダダ」(おにぎりパクパク)、最終回の2作品「妄想アカデミズム」(檜山ユキ)、「キミはあくまでも。」(あきらんぬ)です! 来月の「まんがタイムきらら」もお楽しみに!
引用:まんがタイムきららWeb
次号は12月に第1巻が発売となる『ほうかごバスケット』が表紙と巻頭カラーで初登場、こうやって雑誌の看板を飾るくらいに期待をかけられているという事だろうし、5巻まで続いた前作の実績も大きいのかもしれない。
『妄想アカデミズム』と『キミはあくまでも。』は次号で完結となるが、果たして両作共にそれぞれの想いは何処に辿り着く事となるのかに注目したい。
25年1月号は12月9日発売!
新刊情報
12月25日発売
終わりに
2024年号のきらら無印は新連載作品や完結作品が比較的少なく入れ替わりが穏やかな1年という印象であったが、この年の瀬になって今月号で『ほぐして、癒衣さん。』が完結、そして次号以降は『キミはあくまでも。』『妄想アカデミズム』『きもちわるいから君がすき』が相次いで完結するという、一気に慌ただしい状況へと急速に変化している。
一方で新連載作品は10月号から昇格した『魔女まじょS-WITCH』の1作に留まったが、上半期は全く無かったゲスト連載作品のセンターカラーが下半期からチラホラ出つつあるのは気になるところである。勿論センターカラーで掲載されたからといって昇格に直結する訳ではないが、それでも少なからず宣伝の効果はあるであろう。
そんなここ数号での状況の変化であるが、果たして2025年号のきらら無印はどんな作品が誌面を盛り上げる事となるのか、いろいろと楽しみつつ気にしていきたいと思うところである。
て事で今回はここまで、次も期待しないでください。
※脚注
*1:一行とは書いたもののジェロは当然の如く引き籠って来なかったが
*2:19頁
*3:22頁
*4:24頁
*5:特にドラマでは嫌な程にこの場面が描写されたと自分は感じる
*6:28頁
*7:35頁
*8:44頁
*9:9月号掲載
*10:45頁
*11:55頁
*12:60頁
*13:66頁
*14:74頁
*15:79頁
*16:77頁
*17:83頁
*18:86・87頁
*19:113・114頁
*20:1巻2話での描写から自身の犯した事が露見したら司に拒否反応を起こされる事を望んでいた節はあるから依子にとってこの展開は余計拍子抜けであろう
*21:92頁
*22:173頁
*23:167頁