渓埜胡保の戯言

語彙力のない主観と偏見に満ちた自己満足なブログなので期待しないでください…

まんがタイムきららフォワード 2023年3月号

 

1巻に続き2巻の発売を控えて二度目の表紙をとった『ほうかご再テンセイ!』だがこれは今後への期待の表れと捉えていいのだろうか。詳しくはまた語るけれども、これまでの展開から一転したような表紙に「何を言ってるんだ」と感じたが実際本当にそんな展開だったのはある種の驚きであった。

という事でそのほさテンも含めいろいろと語ります。

今月号の記事は諸般の事情で全然執筆時間がとれなかったので普段以上に粗くなっているかと思いますがそこは御了承下さい、普段から粗い記事だろと言われても特に反論はしませんが…。

 

過去の感想記事↓↓↓↓↓

w811b8y198stx8.hatenablog.com

 

 

 

今月号情報

◎表紙

はづき異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

◎新連載

橘まなりサキュバスイッチ』

◎最終回

すいと『音のレガート』

◎その他掲載作品

そめちめ『ほうかご再テンセイ!』
うちのまいこ『スローループ』
マウンテンプクイチ『球詠』
木蓮アネモネは熱を帯びる』
まめ猫『ももいろモンタージュ
師走ほりお『高瀬さんはドル活に夢中です』
火曜『ちょっといっぱい!』
一ノ瀬けい『花唄メモワール』
betock『色んな女の子とキスをしていたら、百合キスに目覚めてしまいました…。』
おみなえし『魔法使いロゼの佐渡ライフ』
くずもちまつり・誰がし薪窯のパンドラ』
蒼山サグきんつば『すぱいしーでいず!』
うら王国衣装仕立ドレスアップのファンタジア』
あらたまい巴マミの平凡な日常』 ※次回5月号掲載

◎休載

津留崎優 『SA07』
牛木義隆『追風のジン』
Magica Quartet・富士フジノ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』

今月号は新連載が1本と最終回が1本、やはり自分の中ではきらら4誌の中で作品の入替えが一番円滑に出来ているのではという印象を受ける。

 

連載作品感想

異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~
《はづき》

師匠と熱波師修行をするスラーと偶々訪れた客をもてなすルナ、それぞれやりたい事や向き合い方で何かを掴んでここからどう経営を再建していく事になるのか。となるとその掴んだ事をどう接客宣伝へ上手く生かせるかになるだろうが、それはまた追々にやっていく事になるだろうか。
あとこれは自分個人の捉え方の話であるけれども、こういう相手の為を想って働け的な話って自己啓発セミナー味がしてなんだかなぁって思ってしまう。あくまで自分がそう思うだけで作品の良し悪しには何も影響しないのだけれども…。

 

ほうかご再テンセイ!
《そめちめ》

オルタナのダンジョン攻略から地球に戻りメルア、詩星、えるるはそれぞれ胸のうちにいろんなものを抱えこれまでの日常に変化の兆しが。そんな中で他人の事をもっと知りたいと思いはじめる詩星、えるると連絡を取り合っていたMs.Wの正体と目的、理空さんの計画を知るメルア。前回までのそめちめ先生の癖と胡乱に塗れた展開から一転して「遊びの時間は終わりだ」という今月号表紙のキャッチコピーに相応しい、これから何かが変わっていく予感のする回であった。

そめちめ先生の普段の言動の所為もあって*1いろいろとネタにされているような気がするほさテンだけれども、根幹はMAXで連載していた『妖こそ怪異戸籍課へ』同様に危うい均衡、薄氷の上で成立している日常の話だと思っている。そして地球とオルタナが互いに行き来している日常を分断しようとする人物と融合させようとする人物が存在し、現に計画が動いているという点で怪異戸籍課の世界よりもいまの日常はより危うい状況になっている。
互いに目的は違えどいまの日常を脅かそうとする人達に対してメルア、詩星、えるるがそれぞれの日常と向き合っていくのか。先生の胡乱さが先行するほさテンではあるけれども、一体日常とは何なのかというテーマに対してしっかり向き合っている作品だと思う。変化を迎えるこの日常がこの先どうなっていく事か、今後も目が離せない。

第2巻は2/10発売!一応言っておきますがこの漫画のタイトルは『記憶喪失の少女、異世界に転生すると最強になる。』でも『チート鎧で完全防御!異世界無双 勇者伝説』でもありませんのでご注意を。タイトルは『ほうかご再テンセイ!』、『ほうかご再テンセイ!』です!!!

 

【新連載】サキュバスイッチ
《橘まなり》

何の因果か今月号のきららMAXで『サキュバスなんてもうこりごり!』が実質打ち切り状態になった*2のと入れ替わるような形ではじまったフォワードのサキュバス漫画。
童貞のあんずとサキュバスのメル子が古典的なシチュエーションで肉体と精神が入れ替わるというものだが、そんな事よりもその…

こんなものをきららに載せてしまって本当に大丈夫なのか???

お●ん●ん、とそのまんま台詞を発したキャラが過去前例があるのかは分からないが*3、男がエロ本をオカズにしてひとり行為に及ぶシーンが描かれるなどそれこそ前例はあるのだろうか、というかきららでそんな事があってたまるか!もし前例があればコメントで教えてください…。
そのうえに未遂には終わったが口腔を使用した行為に及ぼうとしたりと、いろんな方面の汚さで攻めるキャラット連載の『おちこぼれフルーツタルト』に対して、こっちは性的描写でどこまできららコンプライアンスに対抗できるかに挑む作品になるんじゃないかっていう気がする。

という事ではじまった入れ替わり同居生活は一体どうなっていく事なのか、今年最初に産み落とされてしまったきららの新たな問題児に注目していきたい。そしてこれがCOMIC FUZで連載がはじまった日には一体どんな海苔芸みせてくれる事になるのか…。

 

スローループ
《うちのまいこ》

前回に続きリレー釣りをする一行、未だ未だ模索している段階ではあるが二葉なりに頼られる人にどうなっていくか考えているのかなとは思う。というより大分ひよりへの想いが強くなっているのだが、このまま末恐ろしい娘になってしまったりはしないのだろうか。いやもし仮に二葉に何もかも全部を頼って貰えるのであれば自分は本望だが。
今回の二葉は小春の逢魔時に対して結構ノリノリで物騒な言い伝えを語っていたが、なんか本当どうしたんだ二葉…。そんなところも含めてここ最近いろんな二葉の表情が見られているのでそういう点では眼福である。

 

高瀬さんはドル活に夢中です
《師走ほりお》

なかなかPOP、もとい江田の作品を入手できない高瀬さんの為にとアレコレ頑張ってはみたものの、一体即買いしたのはどんな人なのだろうか、その人も後々江田や高瀬さんと関わったりする事はあるのだろうか。
そんなPOP作品への独占欲が強くなっていく高瀬さんだが、ドール活動の為に余りに無謀な食生活をしていたかと思えば欲しい作品を入手できるなら青天井で競り落とす気満々という、どう足掻いても経済健康的に人生が破滅してく気しかしない。ここはしっかり江田が高瀬さんの手綱を握らないといけないのではないだろうか、生活面や金銭面にドール活動は勿論の事だが更にその先に関係に向かう為にも。

 

花唄メモワール
《一ノ瀬けい》

またもまさかの展開を迎えた前回から図書館で当時の事を漁る梅、目ぼしい収穫は無かったものの「その時代に生きていないとどんな思いだったか理解らない」という巴枝の言葉に遂にやりたい事、やらないといけない事を見つけた梅であった。巴枝を見送るときの梅の表情はやる事を成し遂げようとする覚悟、或いは絶対帰ってくると口では言っているものの戻ってこれないかも知れない事に腹を括ったのか。どっちにしてもこれからやる事への強い意志と覚悟が表れていたと思う。
そして新聞の切り抜きに導かれるかのように再び大正12年へと向かった梅。藤野の身に起こった事とは、それを回避する手立てはあるのか、過去を改変した事による影響は、そして今後どんな展開を用意している事か。未だ未だ興味は尽き無さそうである。

ところで先の見送りのときに巴枝が梅に向けて言った「東風ふかば 匂いおこせよ 梅の花菅原道真が詠んだ和歌。この上の句から「主なしとて 春な忘れそ」と続く。
道真が大宰府へ左遷される事になった時にもう見る事が叶わない自宅の梅の木を想い詠んだという。巴枝は梅が出てくる和歌だから引用したに過ぎないだろうが、梅がこれか行くとこから戻れなくなっても巴枝自身の事は忘れないで欲しい、という風にも取れるような気がする。そうなると梅の決意の表情からして骨を埋める気で大正に向かったのではないか、と思ってしまう。あくまでも自分の妄想と邪推でしかないが、果たしてどうなる事となるのか…。
尚自分は和歌の知識は無いので以下のサイトを参照にしました、より詳しい解説も載っているので宜しければ是非…。

tanka-textbook.com

 

色んな女の子とキスをしていたら、百合キスに目覚めてしまいました…。
《betock》

前回に続き校内だけに留まらずキスが蔓延していく状況に、そして楓音は先生を解呪すべく気持ちいいキスをする特訓を。…という感じに今回もなかなかに飛んでる話だったかなって思う。まぁ基本的にはキスというもので飛んだようなノリの話が展開されているが、これまでの話を見る限り結構根幹の部分はしっかり重そうな気がするので、このふたつの要素がどう絡まっていく事になっていくのか。という事で段々と百合キスに目覚めていくというか目覚めさせられている楓音だが、しっかり何事も無く解呪できる事か。黒幕の真意も気になるのでそろそろそこの話が動くことにも期待したい。

第1巻は3/10発売!

comic-fuz.com

 

魔法使いロゼの佐渡ライフ
《おみなえし》

前回温泉で鉢合わせた紗菜とときこ、今回はふたりの間に何か大きな事があったという事を開示する回だったのでそれ以上の深掘りはなかったものの、過去に起きた事や互いに抱える想いがどうなるか、その問題にロゼがどこまで介入していくのか。ひとまずそこは追々に期待という事で。
一方ロゼは火急の事態とはいえ身を犠牲にするような手段に及んだが、段々と紗菜の為ならどんな事でもやるのでは?という心構えになっているような気がする。とはいえある程度の節度も弁えていると思うので*4無暗矢鱈に力を行使する事も無いのでは、と思う。とりあえずは反動で昏倒している半日の間に面倒な事が起きないことを願いたい(フラグ)。

COMIC FUZでも連載はじまってます。

comic-fuz.com

 

薪窯のパンドラ
《くずもちまつり・誰がし》

今回もふたりのいろんな表情を拝められて眼福です有難う御座います。という事で始業式終わりにパン巡りに出たふたり、そこで語る恵理の昔の事や祖父との想い出と決意。とはいえ目標とする祖父には未だ未だ遠く及ばないしいろいろと自信の持てなさが課題ではあるけれども、祖父がつくった八重桜パンみたいに麦とふたりならこれまでできなかった事もできるのではないだろうか、と思うしそうであって欲しい。一方でどうやら麦は恵理の祖父と面識があったような事を言っていたが、ふたりの出逢いは偶然だったのかそれとも…。
ここまで3話が連載されて先述の通りいろんな表情を拝めらているしこのゆるめな空気感はいまのフォワードに必要ではないだろうかと思っているので、もっともっとこの先もいろんな表情とこの空気を浴びていきたい。

 

ゲスト作品感想

王国衣装仕立ドレスアップのファンタジア
《うら》

キャラットで『魔王の娘からは逃れられない』を連載していたうら先生の読切作品。自分は先生の作品をはじめて読んだ身であるけれども、ここぞというとこでしっかり絵で魅せてきてるかなという印象だった。何も変わり映えの無い日々の中での出逢いが生み出すものは、純粋に続きが気になるので是非2話目3話目と掲載して欲しいがどうだろうか。
にしても二重の意味でドレスアップには魔法がかかっていたし、最後で夢見的な意味でかかっていた魔法が解けるオチも良かったかなって思う。

 

次号予告

次号のきららフォワードは、 大好評連載! 『ちょっといっぱい!』(火曜)が表紙を飾ります! さらに!巻頭カラーは3月10日に待望の単行本第1巻が発売する『色んな女の子とキスをしていたら、百合キスに目覚めてしまいました…。』(betock)が登場! その他、注目の新連載第2話目サキュバスイッチ』(橘まなり)や大好評連載の『球詠』(マウンテンプクイチ)をはじめ、話題作品が目白押し!! フォワード4月号は2/24発売予定!今年も皆様に癒しをお届けします! よろしくお願い致します!

引用:まんがタイムきららWeb

次号は『ちょっといっぱい!』が21年5月号以来、凡そ2年ぶりに表紙で登場。いまのフォワード連載作品の中では重鎮ポジションになっているが*5、その分読者の更に先への展開を望む声は大きと思う。本当申し訳無い事に自分は追っていないので子細は分からないものの、次号何かしらの展開はあるのだろうか。
巻頭カラーには『百合キス』が22年9月号以来に登場する。

 

終わりに

今月号は気になる展開が続く『ほうかご再テンセイ!』や『花唄メモワール』が印象的な回だったけれども、それ以上に新連載『サキュバスイッチ』のインパクトが強かった。果たしてきららコンプライアンスやいろんなしがらみを相手にどこまで戦い抜くことができる事か、きららの限界に挑む新たな問題児に注目していきたい。その他の連載作品も気になる展開になっているものが多いので、今年もいろんな作品に注目していきたいところである。

 

て事で今回はここまで、次も期待しないでください。

 


脚注

*1:先生のTwitterを見ればわかる

*2:休載が続いていたが今月号で目次告知欄から存在を抹消された

*3:う●こはそれなりにいる気がするが

*4:3話(はんぎり回)を見る限りは

*5:『球詠』の既刊12巻に次いで9巻まで発売